書物蔵

古本オモシロガリズム

『思想統制史研究必携』が国会図書館にない!

「特検秘第○号」とか「特秘第○号」とかいう文書番号はなんだらうとて、ググブクってゐたら、これがヒット。

これが役立ちそうだと気付いた。出版史>出版法制史>出版検閲史⇔出版警察思想統制史ということで出版史の研究ハンドブックでもありそうな希ガス
と思ってたら、こんなメールが森さんから来たΣ(゚◇゚;) 
ガシャーン!!! 恐怖新聞みたい(((( ;゚д゚)))アワワワワ

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 どうも國立國會圖書館の藏書は、をかしい。
 奧平康弘が關はった複刻シリーズに下記二種あり。
▼〈昭和思想統制史資料〉23卷+別卷上・下 生活社 一九八〇〜一九八一
 http://ci.nii.ac.jp/ncid/BN0098543X
 別巻・上 小森恵編『思想統制史研究必携』
  http://ci.nii.ac.jp/ncid/BN0284940X
 別巻・下 ; 補巻 小森恵編『思想統制史研究必携 治安維持法関係判決集―社会運動関係判決・決定を主として』
  http://ci.nii.ac.jp/ncid/BN01816198
  http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I005114464-00
▼〈言論統制文献資料集成〉20卷+別卷2 日本図書センター 一九九一〜九二年
 http://ci.nii.ac.jp/ncid/BN06958655
 別巻: 総目次 (99p ; 21cm)
  http://id.ndl.go.jp/bib/000002166244
 別巻2: 索引・解題 (89p ; 21cm)
  http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I001122834-00
 〈昭和思想統制史資料〉、別卷が二册ある筈だが、兩方ともNDL所藏無し。〈言論統制文献資料集成〉、別卷二册あるうち、NDLには「総目次」のみ藏し、2「索引・解題」は缺。
 複刻シリーズはセット販賣だらうに、別卷だけ納本されないなんて考へにくい。すると、館内で特に別卷のみ參照されるうちに紛失したとか? 勉強家が、ゐたんだなあ……(1行削除)。
 と言ふか、利用に便のある別卷解説書類は複本入れて開架に出すのが望ましいわけですけど。
 なほ、〈昭和思想統制史資料〉では16・17卷が「出版法・出版統制篇」1・2に當たり、赤沢史朗「解題 出版法・出版統制篇について」が16卷に附いてゐるやうです。
 http://id.ndl.go.jp/bib/000001485918
 http://id.ndl.go.jp/bib/000001485919
 解題にあまり期待はできぬのは承知なれど、先行文獻は押さへておかねばなりませぬゆゑ。
 匆々
二〇一五年一月廿日記

森さんは、「複刻シリーズはセット販賣だらうに、別卷だけ納本されないなんて考へにくい」とするけれど、このシリーズの発行年月を見ると、むしろ、

「複刻シリーズはセット販賣」だから、「別卷だけ納本されない」ことがありえるのでは

と愚考する次第ニテ。
なんとなれバ、納本は定価が支払はれない。半値分は私権を制限してゐる。これは、自由主義からいふとトンデモないことぢゃが、文化資源保護の観点から、法定されている。けど、出版社、とくに営利会社からみると、半値分、国家にめしあげられるのと同じ。
だから本を送らないところもあった。
このシリーズはおおむね送られているやうぢゃが、ここでひとつ、シミュレーションしてみん。