書物蔵

古本オモシロガリズム

拙ブログが中之島にビミョーに影響した?!(゚∀゚ )アヒャ 

森さんからこんなメールが来た。(文中、〜は省略部分)

神保町のオタ〜さんから〜貰ったフリー・ペーパー『月刊島民 中之島』2015年5月號特輯「中之島図書館はすごかった。」に目を通してゐたら、レファレンス論の種を含んでゐました。(メールより)

かういふことである(。・_・。)ノ

  • 「「書を司る」ということ。(ココがすごい 本と人)」『月刊島民中之島』(82)pp.6-7(2015.5)

にレファレンス・サービス論の片りんが見えると。
詳しくいふと……。

p.6末、「ビジネス支援課/司書 小笠原弘之さん」の曰く――。「レファレンスでお受けする質問は、確かにより回答が難しいものが多いです。一方で、図書館や司書の質を向上させることにもなる。開架数を増やして自分で見つけ出してもらうのが図書館の醍醐味ですが、利用者の方から質問されると、その分、図書館の蓄積が増えるのでラッキーだと思っています」。
これだけだと簡短に過ぎて一般の讀者には趣意が讀み取りにくいかもしれませんが、ここに、〜『図書館は市民と本・情報を結ぶ』所收の小林昌樹「「参照」してもらうのがレファレンス・サービス――インダイレクトこそサービスの本態」を讀み合はせれば――就中、その「2.2 「高度レファレンス」は課金が必要か?」で他ならぬ大阪府立圖書館が事例であったことに鑑みれば――なかなかに意味深、です。(メールより)

うん、たしかに、これだけだとよくわからんが、じつは小笠原司書の談話の直前、地の文でインタビュアーがこんなことを言ってゐる。

専門性を問われ、司書の方々も四苦八苦したのでは。(p.6)

この「専門性を問われ」た事件は、『月刊島民』の記事を読んでも書いてない(σ^〜^) でも拙ブログで2009年に論じたやうに、これは橋下府知事・市長の下であった「外部委員からのコスト高との批判」をいっているのだらう。

にゃんでこんなことになっちゃうの子猫ちゃん:「高度レファ」のコスト分析
http://d.hatena.ne.jp/shomotsubugyo/20090917/p1

で、2009年にわちきがブログにUPしたことが、じつは微妙に中之島図書館の司書さんの、イデオロギー大系に影響を与えたのでは、あるまいかと思はれるのぢゃ。

つまり、小林論文も引く外部委員からのコスト高との批判に對して、その後中之島の司書らが反論となる理論を再構築したればこそこのやうな發言が出たのではないか、と思はれます。〜少なくともこの小笠原司書はアメリカ流の自助論で考へてゐるわけです。(メールより)

ん、でも、必ずしも拙ブログの影響とはいえんかも。独自に自助論を考えたのかもしらんしの。ま、どっちにしても、レファレンス・サービスについては「アメリカ流の自助論で考えへてゐる」とは確かに読めるので慶賀の至り。府立当初の「高度レファ(回答)」が専門性の中核などと、落城必至な籠城にならなかったことは喜ばしい。