書物蔵

古本オモシロガリズム

ホテル街の「さかさくらげ」→♨

神崎清はプロレタリア文学研究の評論家。でも戦後、一生懸命やってたのは廃娼運動。

「神崎清(関係者)証人」の発言(一部抜粋)
(前略)この渋谷保健所管内には道玄坂を中心として百二十軒の旅館、千駄ケ谷、原宿・代々木百十四軒、合計二百三十四軒の旅館がございます。(略)いわゆる温泉旅館、郊外旅館ともいわれ、さかさくらげともいわれておりますが、これは普通の旅館と違う。私どもが考えている旅館、旅館業法にいう旅館は、利用者に宿泊と飲食の便宜を提供する半ば非常に公共性の強い業務であり、また普通家庭の延長というふうにいわれております。けれども、この温泉旅館は、主として結婚外性交に寝室を提供する営利施設でありまして、家庭の延長どころか、家庭破壊の原因を製造するところでございます。(以下略)
『第26回国会参議院文教委員会会議録』第8号 昭和32年3月5日
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/026/0462/02603050462008a.html

へー( ・ o ・ ;)
このまへ道玄坂うえの円山町にあったホテル街は、おほむかしから有ったのねん(´∀` )
「結婚外性交に寝室を提供する営利施設」かぁ(・∀・`;)
しかし「温泉マーク旅館」が、「家庭破壊の原因を製造するところ」と神埼が言っているのはビミョーにちがふやうな(σ^〜^)
だって、「結婚外性交」って、「家庭破壊」の「原因」ではなくて、「家庭破壊」の「結果」ぢゃあないかなぁ。(・∀・)

♨温泉マークについて(追記2012.5.2)

森サンが井上章一『愛の空間』に載ってないの?といふから、古書展にあったものを見たら、きちんと載っていた。さすがピンク学派のイノショー先生と思ったことであった。