書物蔵

古本オモシロガリズム

有名人と無名人の間には

半有名人の人名辞典が必要と、かつて高島俊男先生もいうてをったし、わちきの持論でもある。
で、すでにしてそのやうな機能を果たす人名辞典があるのは何度か記したが、そのうちの先行的代表例が、
・国民過去帳. 明治之巻 / 大植四郎. -- 尚古房, 昭10
である。これは改題して復刻されるのだが、復刻のいきさつが序文にある。
・明治過去帳 / 大植四郎. -- 新訂版. -- 東京美術, 1971
もともと、復刻者らが人名辞典を企画していたところ、仲間の丸山信(慶大図書館)が「多年用い来たった」この本を持ってきて、これをそのまま復刻すりゃーいいぢゃん、とゆーことになったのだそうな。
大植, 四郎 (1896-)‖オオウエ,シロウ
はとっくに没しているだろうと思ったら、当時ご存命で、復刻さしちくりーと言ったら、

先生は、「この本は多くの霊を慰めるために編纂したのであって売るために作ったのではない」と復刻の要請を厳としてきゝ入れて下さらないのです。

という困ったことに。
まあ結果からいえば、復刻を許してもらえたんだけれどね。
けっきょく出した大植さんは忌辰録としてだしたのであって、人名辞典を作ろうとは思ってなかったわけ。けど、結果として半有名人の人名辞典につかえた。
さらに復刻グループは、『大正過去帳』なんちゅーものを新規にデータあつめして作ったけど、タイトルが「過去帳」というのは、大植さんの影響かすら(´∀` )

半有名人の一般語

「市井に侠名を馳せあるいは俗塵に〓死した考残の人」と大正過去帳にあるが、これはフレーズであってワードでないなぁ。

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