書物蔵

古本オモシロガリズム

本をカウントする?

上記の『参考書誌研究』もそうだけど、国会さんってば、むかしは妙に大学紀要みたいなものを出していて(その名も上野図書館紀要なんてもんもある)、その一種に『図書館研究シリーズ』というフシギなタイトル*1の紀要があったんだけど、結構これに図書館史ネタがころがっている。

〔山下信庸の発言〕
こうしたいきさつ〔東京都から本の移管を受けた際、整理部に図書の会計官吏が居たことに管理部が、なんとまあ始めて気づいたとか〕があってから、館内でも、図書物品会計と云うことに少し気がついてくれる様にはなったのですが、それまでは全く存在を認められない仕事でした。尤も、今でも物品管理と云うことについてはそのような傾向がありますね。図書館の人は、会計的な仕事や法規的な取り扱いに対して、あまり理解や関心を持つ意志がないし、従ってそうした仕事についてはあまり協力が得られないことが多く、少し強く主張するといたるところ反発を受けるような結果となり、仕事のやりにくいこと、全く頭の痛いことが多いのです。館が国の機関である以上、物品管理法を無視することができないことを考え、管理官や出納官だけの責任だということではなく、全館的に今少し協力して呉れることおを考えて貰いたいと思います。集初の業務も全館の協力がなければ出来ませんが、図書管理も私たちに課せられた全巻的な業務であることについて皆さんの御理解を望みたいところです。(p.230)

これって、現・物品管理法時代のことと、旧・物品会計令の用語がごっちゃになってをるね(σ・∀・)
行政法トリビア
ってか、図書(book)を会計(account)するって、単に本を「1さ〜つ、2さ〜つ」と数え上げること(count)のような… ならばまともな司書ならあまりキョーミは持たんかも。だって書庫の番人ではないよ、とゆーところから司書なるものが社会上昇を果たしてきたんだもの(σ^〜^)

*1:library scienceなんてヘンだ、library studiesだとわちきは昔思っていて、その意味でこの紀要のタイトルは好きだったのだが…