書物蔵

古本オモシロガリズム

帰ったひとと帰れなかったひとと

楠田五郎太終戦直後に、おそらく満洲で死んだらしいと…
熱でフラフラになりながら帰ってきた水曜日にわかったわけだが…
どーも満洲ネタに弱くってねぇわちきは(*゜-゜)
そのころ(って康徳12年だよ)わちきの親は満洲の北のほうにある嫩江(ノンジャン・ねいこう)という街にいた。
わちきはその頃まで会社勤めをしとったのではと思っておったが、最後のころ、どーやらじいちゃんは嫩江の助役をやっとったらしい。で、ソ連軍が侵攻してきたときには根こそぎ動員で家族のところにはおらなんだ。
だからこれはあとからじーちゃんが家族か同僚に聞いた話を幼少のみぎりにわちきが聞いたのだが…
ソ連軍が攻めてくるとわかってからしばらくしたある日。
家族はまだ会社がらみの寮かなにかに住んでいたらしい。そこへ満鉄の社員がやって来てこういった。

馬車を貸してほしい。

(つづく)