書物蔵

古本オモシロガリズム

刮目せよ! 大日本航空の超大型飛行艇!


わちきの親は四発「バイカウント」に乗ったことがあると言うとったが。
大日本帝国の大型旅客機といへば、そりやあ、「九七大艇」でご座ろう。右図ポスターの右上の飛行艇がその旅客機である(『日本のポスター史』1989より)
本来、帝国海軍の哨戒機(まぁ偵察機みたいなもん)として開発された4発(発動機、つまりエンジンが4つもついている大型機という意)の軍用機が「キューナナだいてい」なわけ。
で、それを大日本航空JALね)がもらって旅客機にしたのが「綾波」ほかの旅客機であった。
『南海の花束』は昭和17年の映画であるらしい。
で、これの後継機2式大艇(これは旅客機化されなかった)を数倍したような、超大型飛行艇が旅客機として活躍するさまを描いたポスターを見た。

大毎文化教室
科学日本の生む超大飛行艇 後援海軍省
こゝにも凱歌はあがる
颯爽として七つの海に虹かけて飛ぶ
純国産百人乗大飛行艇……
これこそ刮目すべき航空日本の明日の姿である


(『印刷報道研究』(1943.2)掲載ポスター見本『プレスアルト掲載作品集』より)
むふー(*´∀`*)
なんの本だったか、戦争終結後の(もちろん大東亜戦争に勝った後の)航空路線の図を見たことがあったが…
ポスターは昭和18年の夢。絵と文を見るだけだと、意外なほど軍国色はなくて、まるで昭和30年代のポスターのやう…
パラレルワールドなり。いま、帝国ならぬ民主日本では純国産な大型旅客機は、ないのであった…
いつか一式陸攻(いちしきりっこう;いちりく)の旅客機版を(プラモで)つくってみたいと思う書物蔵であった(*゜-゜)