書物蔵

古本オモシロガリズム

ナチスドイツから日本の読書人のみなさまへ

またも戦時中の図書ネタをほりだしてきた畏友の応援をひとつ。
日独図書交流については、とりあえず思いついたのはこれくらい。
帝国図書館蔵ドイツ寄贈図書(当館の蔵書から 14)」 『国立国会図書舘月報』(495)p.44(2002)
この記事によれば。
対米戦争まえだけど、ドイツ政府から帝国図書館が本をもらってる(在日ドイツ大使館経由)。人文社会系がメインで(691冊*1)、ランケやシュミット、ローゼンベルクもあるし、ゲッペルスヒトラー、ヘスの演説パンフレットもあるって。
朝日新聞』(1940.11.22夕刊)に前日の贈呈式について記事があるそうな。同時期に、東京、京都の帝大、早大にも寄贈があったとも。
翌年の1941年4月18日には、帝国図書館がお返しに日本文化関係書(約300冊)をあげたそうな。
もらった本に貼ってあるという蔵書票がステキハーケンクロイツ(パチモンじゃないよ)が当時そのものを物語る。ほんものですがな。
しかし畏友オタさん、戦時中の、それも昭和19(1944)年段階の話を掘り出してくるとは(×o×)
たしかに、すべてが燃え尽きるまで民間人は戦闘以外の「なにか」をやっていたわけで。
でも、その「なにか」がわからんかったからねぇ。オタどんまた発見だのう。
わちきも柳田國男『炭焼日記』をどっかで拾おうかの。まさしく仮性図書館本だよ。

*1:タイトル換算で400件強。NDL-OPACから引くヒントが記事にあり。