書物蔵

古本オモシロガリズム

はげしく醜聞の予感… (・∀・)

数日前(4/29)の日刊ゲンダイにへんてこな記事があった…

自民党が「小沢醜聞を探せ!」/国会図書舘で党職員が「幹事長の厳命だ!全部コピーしろ」

っての。
内容は,「自民党の調査スタッフ」が小沢民主党党首のあら探しをすべく,「絶版になった小沢本のコピーを頼んだ」ところ,図書館が著作権法をたてに,一部しかできないと言ったのにスタッフが「すごんだ」結果,「丸ごとコピーを持ち帰ったという」そうな。
この記事,一見,民主党に警鐘をならし,国会図書舘に同情しつつ,自民党の横暴を暴露し
てるように見えるけど…
船橋西図書館の事件を経験済みの我々日本国民には,この記事が国会図書舘を致命的に追い込んでいるのがわかるよね。
上記の情報源は,「関係者が言う。」ってことになってるけど,この「関係者」が,もしまんがいち職員だったら…
おそろしい……
小沢醜聞どころか図書館醜聞 (・∀・)
図書館員が利用者の秘密を漏らしているってことに。これは党職員が横暴とか著作権違反*1とかレベルの話じゃないよ。
法的には明確な守秘義務違反だし,それよりもなによりも,みんなの大好きな「図書館の自由」を犯す図書館員倫理上の問題ですぞ!
それ! 図書館協会の自由委員よ,調査に乗り出せ!!! って船橋西でも結局,なんにも明らかにできなかった自由委員会が国会相手になんかできるとは思えんけどね (・∀・) だからしなくていーよ。
船橋西の当時にゃあ『創』にトンチンカンな記事しか載らなかったから,いちおう指摘させてもらうってだけ。こーゆーのは後から言っても時代の証言にはならんし。
ほれ,事件が起きた時から,論理さえきちんとしてればツッコめるというわけじゃ。
それに引き替え,船橋西図書館焚書事件じゃあ,業界スジは,専門職運動の完膚無きまでの破綻を無視しくさって,やれ公的広場だのパブリック・フォーラムの法理だのにすり替えている。
だからわちき,図書館の自由系の人が信用ならんのよ。
船橋西の件が起きた時,

あゝ確かに今まで,「左翼本を守れ」とは言ってきましたが,「ゆえに同様に右翼本も守られるべき」とはだれーも言ってきませんでしたね。
これじゃあ末端図書館員が誤解(=右翼本を焚書)するのも無理はない。こりゃあ中央の自由委員会の思想的怠惰の結果ですわな。

と言った人はだれーも居なかったでしょ(もし違うのならご教授あれかし。とはいえ,図書館言説オタクのわちきがワカランというのは誰にもワカランかったはずだがね。)。
しかし,この「関係者」や日刊ゲンダイは,国会図書舘をツブしたいのかしら… それとも船橋西の職員さんみたいに,ただのバカ?

*1:それに,ありがたーい著作権法の学理解釈の多数派さまによれば,ここで著作権法違反をしたのは,横暴党職員さまじゃなくて,折れて全冊コピーしてあげちゃった図書館側ということになるのだ! まったく著作権法とその現行解釈ってもんはアリガタイったらないよ。