書物蔵

古本オモシロガリズム

件名独立して一国独立す!

分類は番号主体で言語に依存しない体系なのに,それは日本独自のものをわざわざ作って普及させ,逆に言語に依存する件名の国産には失敗して英語というのは,おかしな話。逆なら納得すんだけど。まー,まだらに植民地的状況ってわけ。分類は独立しても件名が植民地というのは,なんとも皮相的な独立だわさ。それに,ここだけの話,NDCは管理体制が弱いから腹立たしいのだ。こんなならDDC(後述)の日本語版を作るべきだったよ。
件名に話をもどすと,「国語」がNation stateの独立にかかわっていたように,「件名独立して一国独立す」と唱えたい(笑)
件名の話をすると,すぐ小才子がでてきてこういう。曰く,「目次の自然語を分析すれば代用になる」とか「概念索引はコストがかかる」とか。
そりゃコストはかかるけど,かけただけのことはあるのだよ。だいたい,LCはどーして今でも件名をふっているのかなー。あの,図書館情報学が世界でイチバン発達している国で。
わたしゃ,プラグマティズムを感じるねー。概念はその概念としての正しさによって評価するのではなく,その概念が使われた結果の善し悪しによって評価すべし,という観点。
LCSH(LCのsubject headings 議会図書館の件名)は理論的には破綻し旧態依然ではあるけれど,じゃ,それにかわる実用的な主題索引法がほかにあるか? 学者なら,理論的には整合的でも実用に耐えないシステムを研究しててもすむけどね(コロン分類法とか(笑),司書は現実にいる利用にサービスしてるわけで。利用者だって,図書館情報学者のために存在しているのではないのだし。