書物蔵

古本オモシロガリズム

本の山に3冊プラス

やっと,なんとかなりそう
先日の句は,種田山頭火のもじりです(笑) わけいっても,わけいっても,青い山
この期におよんで,荷物はこびがてら,ささま書店荻窪)へむりやり寄りました
なぜって,カウンター前に未整理だった「講談社学芸文庫」が気になってしょうがなかったから
残念! 学芸文庫にうごきはありませんでした
でも,また文庫本3冊買っちゃいました あそこは本当にレアな絶版文庫のほかは,安いですからねぇ
新興せどり屋さんたちが,絶版!絶版!ってスグ,1000円つけるようなものも,500円くらいで売ってます。
ペンギン・ブックス / J.E.モーパーゴ[他]. -- 中央公論社, 1989.5. -- (中公文庫)
これは元版が誤訳が多いとネットで批判されていたもの。文庫におちたときに直してあるらし
じつはこれ,持ってたんだけど,何度目かの引越のとき,売っちゃった
去年,友人と横浜の古本屋街をまわったとき,700円で売ってたけど買わなかったのだ
ささまで500円でゲット! もし自分がせどり屋だったら,まぁ1500円〜2000円で売るね。ありがたや〜
ずいぶん分厚いんで,通読するかどうかなやんだんだけど,パラパラめくってたら,「アルドゥス・マヌティウス」について,ちょろっとあったんで,思わず,買ってしまいました
フェスティナ・レンテ(ゆっくりいそげ)は,このベニスの袖珍本開発者のスローガンでしたね ペンギン・ブックスは,袖珍本つながりというわけ
某大学(国立)の採用面接の際に,座右の銘と聞かれて,これをだしたら,面接官の先生に多少はうけたみたいでしたよ
袖珍本(しゅうちんぼん)ってのは,和服の袖のなかに入るぐらい小さな本って意味らし 当世風にいえば,小型本って意味
なんか一時期(90年代半ば頃),書誌学が嫌いになった時代があって,本の本を結構うってしまった…
ビブリオメトリクスや情報検索論とかに影響されてたのかも。でも,インターネットがあまねく普及して,逆に,前近代的(or前期近代)なものにたいする興味がもどってきた。ふしぎなもんです
ネット系のコンテンツはいまだに映画とかソフト,チラシ情報とかがメインで,まともで正統的知識は,紙メディアが主ですね
出版部数は減る一方ですが,もともと,戦後の高度成長期に,まじめな本が売れすぎたんだと思いますよ
学術書は,数千部がいいとこじゃないでしょうか それでいい気もしますよ 戦前だってそうなんじゃないかな(未調査) 学術書なんて,同人誌と本質的には同じ(笑)
ま,それはともかく,またネットで本に関する古書(正確には,数年前にでたゾッキ本)を注文しなくては(また古本…
友達に,その本の話をしたら,「持ってます」って… 一体彼は私が話題にした本で持ってない本はあるのだろうか… いつも驚いてしまうなり
わたしの古本道は,一時期,妙な空白があり,その時代にすっかり世の中も,古書業界も変わってしまった… 彼にもその時代にぬかれてしまったのであろう,「あとからきたのにおいこされ〜♪」と,むかしの番組にもあったね やはり自分のいちばん強みで勝負すべきだったのだなぁ なまじふつう人のまねをしたのがいけなかった… いまリハビリ中
しばらーく前に話題をふった「読書心理学」に,「読書療法(bibliotherapy)」ってものがあるらしいけど,私の場合,さしずめ,「古書療法(paraeobibliotherapy)」(笑) パライオスは「古い」,ビブリオンは「書籍」,テラペウオーは「手当てする」。古書療法なり。私の造語だす(笑)
古書の海,のたりのたり哉