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古本オモシロガリズム

「いんてる」はいってる?:これはめづらし!明治以降の版面及び組版の変遷表

こんな記事を見た(。・_・。)ノ

  • 藤森善貢「「本の読みやすさ」について」『いんてる』(11)p.3-10(1976.7)

○明治初年から二〇年頃まで
(1) 和本が多く、一枚板の木版印刷
(2) 文字は二号、三号大が多く字間二分四分アキ、書体は正楷書
(3) 一ページの収容字数は二〇〇から二三〇字くらい。
○明治二〇年以降明治末年まで
(1) 明朝体鉛活字による洋本となる。
(2) 五号活字使用で字間は二分、四分アキ、行数は一三―一五行、行間は本文活字全角アキ。
(3) 一ページ三五〇―四九五字ぐらい。
○大正時代
(1) 本文は五号主体であるが、字間四分アキのほかにベタ組が出てきた。
(2) 行間は使用活字全角が原則。
(3) 一ページ四〇八―六〇二字ぐれらい。
○昭和前期(昭和二〇年まで)
(1) 昭和一〇年頃までは本文五号活字を主体として字間四分アキとベタ組がある。
(2) 昭和一〇年以降になると、社会科学書においてはほとんど九ポ組となる。
(3) 行間はいずれも使用活字の全角。
○昭和二〇年以降現在まで
(1) 文芸書は四六判、B6判となり、ほとんど9ポ組となる。A5判には文学全集、個人全集があり、文学全集は9ポ二段、8ポ二段と三段組で、行間も二分アキまでつまる。個人全集は9ポ組が大部分。
(2) 社会科学書では、ほとんど9ポ組で、一ページ八八四―九八八字の例が見受けられる。
(3) 紙不足の影響から、A5判でも9ポ活字を主体とし、行間も全角よりせばまってきている。

ちゃんと、ジャンルとからめているところがいいね(o^ー')b
しかし、こういったものが、実は手頃な本に書いてないんだよなぁ…
日本近代書誌学の夜明けは遠いっち(゜〜゜)