書物蔵

古本オモシロガリズム

雑誌研究の困難さの具体例

雑誌の位置づけは残された記事を全部みれてもわからないのぢゃ(´・ω・)ノ

雑誌研究は実際むずかしい。
雑誌といふのは、記事の集合とタイトル、編集後記など添え物から構成されてゐるが、要素だけを記述、分析しても、総合的評価にまちがふことがある。
たとへば、この、国会図書館にも無いといふ「國聲」なる雑誌(´・ω・)ノ
都城市の図書館に残ってゐて、ある先生がこれは「重要雑誌」としてゐるが…

『国声』(UH/UH05/75/)(UH/UH05/76/)
内外時局研究会(千田信行編集兼発行)が発行する機関誌。内外時局に関する国内外新聞
の社説、言論などを転載したもの。
(UH05−75)には、第二巻第六号(昭和三年六月十五日発行)〜第十号、第十二号、第三巻第一号を、(UH05−76)には、第三巻第二号〜第七号(昭和四年七月十五日発行)を収録合本製本してある。歴代総理大臣が顧問をつとめ、幅広い情報が掲載されている重要雑誌。国会図書館、全国大学図書館のいずれにも所蔵なし
http://tosho.city.miyakonojo.miyazaki.jp/uehara/files/uehara_report.pdf
p.25

これを記述した人はちゃんと中味を見ていて。

  • 歴代総理大臣が顧問をつとめ
  • 幅広い情報が掲載されている
  • 内外時局に関する国内外新聞の社説、言論などを転載したもの

といふのは、確かに残された雑誌かわ判る事実である。
しかーし(σ・∀・)σ
だからといって

重要雑誌

かといふと、さにあらず(。・_・。)ノ
だいたいサァ、そんな「重要雑誌」が、日本全国津々浦々、他のどこにも残ってないなんて、おかしいよねぇ(σ^〜^)

逆に考えるのぢゃ

上記の観察はまったく同じ現象を次のように表現もできるぢゃござんせんか(σ^〜^)

  • お偉いサンの名義があり
  • なんでもかんでも記事があるが
  • どれもみな他メディアからのパクリ

はっきりいって、かような雑誌は、記事内容的にはまったく「重要雑誌」ではない。そもそも、本来の「雑誌」としての態を成してをらぬ( -Д-)ノ
ん?(・ω・。)
ぢゃあ、なんでそんなもんが存在したのかってか(゚∀゚ )アヒャ 
いいつっこみなり(´・ω・)ノ