書物蔵

古本オモシロガリズム

ポエム 秘密は司書を自由にす by 書物蔵

秘密は司書を自由にす by 書物蔵

「自由が大切だ」「図書館の自由だ」なんて
大声でがなりたてていた人たちはどこへ行っちゃったんだらう
じいさんたちからは、まるでわがままなガキと思はれていたやうな人々
ビラや機関誌に残る、どこかで見たようなゲバ文字たち
勇んで書いた革命戦士たち
政治の季節はとっくにおはったけれど
いや、だからこそ大出世
○×長やら司書官やら、はたまたナントカ長やらに
チンとすまして座ってる
学府で修めたナントカ学やらカントカ思想
これぢゃテンから知らないほうが
まだ言ひわけが立つってもん
ほれ、実際にこのやうに目に一丁字もなくっても
おんなじことが言へるぢゃないの
あれはダメ、これはダメ 何がダメかも教へちゃダメ
ナルホドそりゃ一貫しとる
こいつはとんだ自由な図書館
秘密は司書を自由にす
これぢゃあ今日び悪徳な
貸本屋さんが自由の女神
でもほんとーにそーなのか
わちきゃとってもクリオのまへで
はじかしくって言葉もない

調べもののできない日本図書館ならかまはんか(*゜-゜)

図書館が普及するまへも、学者や趣味人は調べものをしていたし、図書館があったところで日本のやうにレファができん図書館ばかりではあってもイミない。
敗戦後やってきた米人たちが神保町古書店街を見て、こんなものが日本にあるのは図書館がダメだからだと言ったと云ふ。戦後の図書館人はそれを聞いて発奮したのかもしらんが、もし、図書館がレファや調べもので未来永劫寝たきりならバ、日本には図書館でなく古本屋こそ未来永劫必要だといふことになる。
なーんて、初手から日本の図書館が、
本の置き場と思うなら
そんなにムキになることないのよ
だって本朝開闢以来
文庫だって図書館だって
ただの本置場だったのだし
置き場にいるのは出納手
なにもアングロサクソンばりに
レファとかするこたーありません
さうした歴史的ソーカツに立てば
なにもなげくことはない