もう十年以上まへから「よいことはコソーリとやる国会図書館」*1という格言をココロに持っているんだけれど。。。
『官報』ってさぁ、あれ国立新聞なんだよねぇ（とくに明治期）
今回もまたΣ(゜∀゜；)
『官報』ってあった（いまでもある）でしょ(σ・∀・)σ
アレって、実は、明治期は性格がいまいちはっきりしてなくて、今風にいへば、政府の出す「新聞紙」と見てよい。まあ逆に、『官報』が出るまへは新聞紙の『東京日日新聞』（『東日』）が『官報』の代行をつとめてゐた。それに「官報」というのは其レまで刊行物の〈題名〉ではなく、それぞれの新聞紙にある〈欄名〉であったことは、当時の新聞紙を読んだことのある人なら知ってをらう。
明治期官報は、
明治のことがなんでもわかる魔法の箱ぢゃ、しかるにまともな主題索引がない
と、残念に思い、なんとか主題検索できないかと、『官報』史の本やら法令の調べ方やらをひっくりかえしたのは昨年のことだったか。。。 でも見つかったのは『近代史料解説・総目次・索引』（日本近代思想大系別巻1992）にある解題ぐらいであった。官報史の単行本が2冊あるけど、記事内容についての分析的な説明がないんだよなぁ。
戦後の（今の）連中が『官報』ってーと、法令の布告情報が大事とか、デフォルトで思っちゃう――そしてそれは正しい――んだけど、法令情報は、
国費をすでに投入し、それなりに便利な〈日本法令索引〉ですでに検索できる
http://dajokan.ndl.go.jp/SearchSys/index.pl
んだよ。。。
はっきりいって、いまさら戦前の『官報』が検索できる意義があるとすれば、それは法令情報以外のところであって、法令情報ぢゃあ、ない。
それに理論上はこの部分「税の二重投資」になって、いはゆる「税金の無駄遣い」ともいはれかねないよ。。。
それはさうと。
戦前官報が主題検索できる？！
長尾マコリンが推し進めた？「国立国会図書館のデジタル化資料」データベースに官報が載った！
http://b.hatena.ne.jp/entry/internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20120409_525125.html
んで最初は。
どーせ、意味のないグループレベルの項目だけ（近デジの目次によくある）採録してんだろーなぁ、と、悲観的に思いつつ見てみたらば意外にも。少し意味のある個々の記事レベル（いはゆる国文系統でいふ「内容細目」レベル）も採録してんぢゃないの(ﾟ∀ﾟ )ｱﾋｬ
これはタイヘンなことですよ。はっきり言って、新聞ダネ。
と思って喜んだら(・∀・`；)
なんだ、細目データの出来、はちゃめちゃぢゃないの(・∀・`；)
意味のあるレベルできちんと内容細目を採録しとるのかと思ったら(σ^〜^)
ぜーんぜん貫徹されてない。出来を確かめてみたら。
まともなレファレンサーならしっとると思うけど、国会の朝倉治彦が『官報』から作った書誌があるでしょ。
明治前期書目集成 / 明治文献資料刊行会編<メイジ ゼンキ ショモク シュウセイ>. -- (BN01738334)
東京 : 明治文献, 1971.9-1975.6
20冊
第7分冊:内務省図書課新編版権書目(明治16年7月-明治20年12月)
第8分冊之1:内務省図書課新編版権書目(明治21年1月-明治22年12月まで)
第8分冊之2:内務省図書課新編版権書目(明治23年1月-明治24年12月まで)
このv.7, v.8-1, v.8-2って、官報の抜書きならぬ抜き複写なんだよね。朝倉氏のよーなレファレンサーはレファレンス・ツールの開発もできるわけ。
で。
この「版権書目」の記事情報が電子化『官報』で出てくるかと思ったら、ぜんぜんでてこなーい(´･ω･｀)
いったい、どーやって目次情報を採録しとるのこの国会のDBは？？？
以前、ヨミダスの記事情報採録のいいかげんさを古通で高梨先生だったかが批判しておったが。
批評のないものは堕落するということですかの(´･ω･｀)
あーあ、もったいない(´･ω･｀)
もったいない。。。（＊゜-゜）
って、役所のやることはローマ教皇と同様に無謬であるので二度とやり直しできないのにねー(´･ω･｀)
*1:調べ物にとって本質的でないことは鳴り物入りで宣伝するのに本質的に画期的なことは、ぜーんぜん宣伝せんというフシギ体質。本来ならあそこのレファレンス部門が調べもの上の意義づけをする利用者代表の役割があるはずなんだけど、このまへ一般レファレンス部門は廃止されたからねぇ。きっと、これしかありません・できませんと資料保管部局や書誌作成部局にいわれたとーりに受け取ってんだろーぉなぁ(・∀・`；) ほんたうなら、こんなニーズがありますよとか、なんとかしてこーならんか、ぐらいのことを言っていかねば存在意義まるでないのにね┐(￣ヘ￣）┌ まあギョーカイの言説では若干価値が上がってきとるレファ部門が国会では逆に下がってるというのも、オモシロではあるがの。
