書物蔵

古本オモシロガリズム

メディア史上の画期

事情通は知っていたらしいが、昨年の秋に、現行法制下でも非合法とされとる裏本の死亡宣告がなされたという。
裏本の死」の宣告 息の根を止めたのはネット? (http://www.sankei.co.jp/culture/bunka/070104/bnk070104004.htm
たしか2,3年前の秋ごろに歌舞伎町のその手のお店に一斉手入れがあり、小売機構が衰退したのも一因のような気がするが、やはりネットにお客さんが流れたのが主因であろう。
上記コラム子も

一つの表現が終わったことを知らせるものとして、昨年、最も記憶に残る事件の一つだった。

としておる。
こういった、○○の最後ってのはなんにせよ意識されずらいものであるから、宣言まで出るとは非常にめずらしい。
今回は非合法本の明確な死だったわけだが、合法のエロ本もゆるやかに衰退しつつあるかのようである。
ナンダロウ氏もとりあげていたが、そこらへんのことは、
エロの敵:今、アダルトメディアに起こりつつあること』安田 理央 雨宮 まみ 翔泳社 2006
が、状況を俯瞰するのに適している。
ちなみにこの本、装丁はいかがわしさ満載だが、本文にエロ画像そのものはなく、女性でも読める(はず)。

2015.10.10追記

こんなつぶやきをした。

上記の記事はもうないので、過去記事を参照して情報を足してみる。

昨年秋、インターネットで次のような一文を見つけた。
「告知:裏本は発売されなくなりました。今後は裏ビデオの情報をのせていく予定です」
アダルトの違法サイトであるホームページに「裏本の死」が宣告されていたのだ。一つの表現が終わったことを知らせるものとして、昨年、最も記憶に残る事件の一つだった。というのも、ピンク映画の歴史がきちんと残されていなかったことを、つい最近知ったばかりだったからだ。
浜野保樹「「裏本の死」の宣告」『産経新聞』(2007.1.4大阪夕刊)。

上記の「違法サイト」は「裏本大全集」てふもんで、いま調べてみると、2006年11月8日のホムペには上記宣言が載ってをるから、2006年10月ごろ出た宣言らしい。
https://web.archive.org/web/20061108075143/http://www.jp-sex.com/urahon/