書物蔵

古本オモシロガリズム

帝都大停電(続)

聞いた話だけど。
あるコンピュータ会社では、即時出社のメールが来たそう。
で、結局いちばん早く出社できたのはバイク通勤の人。クルマは要所で渋滞しててダメだったみたい。
最初にしたのが、電算室の鍵を壊すことだったそうな(電力がないとあかない)。
平時にたてる震災対策で、いつもバカバカしいなぁ、と思うのは。

激甚災害時に電力がくるって、いったい誰が決めてるんですか

ということ。
戦争でも大地震でもなかったのに,ほんのちょっとしたことで数時間,電力が停まっちゃうんですよ。
ある会社のセキュリティーシステムは、その基礎部分を(具体的にはドアの開け閉めを)、電力が来てることを前提にくみたてているそうな。
いやー、バカバカしいったらないね。
論理的に正しくさえ、じっさいの災害においてはうまく対応できないのに、すでに平時において大前提が論理的に破綻してる災害対策を、鹿爪らしく詳細に定めるのは紙のむだとしかいいようがない。
さいしょに例に挙げた会社では、さっそく災害マニュアルを改訂したそうな。
そのように適宜あらためる姿勢こそが正しい。
いくら法令に合規的であっても、大前提が大バカだったり、詳細にすぎて改訂できなかったり、そういった合理的でない災害対策しかできないところは、滅びることになろう。まさしく法匪なり。