書物蔵

古本オモシロガリズム

『ルウベンスの偽画』キタ━━━━ヽ(・O・ )ノ━━━━!!!!

図書新聞』(2006.5.27)p.6に内堀弘氏がすごいことを書いている。
『ルウベンスの偽画』堀辰雄(昭和8年)の2番本が入札会にでたそうな。これってよく古本小説のネタになってきたやつでは。

この世にないという噂。いや最初から出なかったという噂。昭和四十年代に贋作が作られたという噂。その贋作は実は本物だったという噂。

などなど。

この本の最大の魅力は「誰も見たことがない」ということに尽きるのだと私は思っていた。今日、私はそれを見たのだろうか、それとも……。

という。

「どちらにしろ探していた人たちは、みんなもう死んじゃいましたから」、会場の隅で、八十歳に近い老店主が私にぼそっとつぶやいた。

長生きはするものなり(・∀・)

追記

いまググったら、『ルウベンスの偽画』は、玉英堂さんとこで売ったらし。お値段は550万円と表示されているけど…

No. 27505 ルウベンスの偽画 堀辰雄 1冊 価格: 5,500,000円
限定1部本 ペン長文識語署名入 古賀春江水彩薔薇原画挿入本 背・角革装 東郷青児肉筆水彩薔薇画入拵帙 拵箱帙入
江川書房 昭8
「天使達が僕の朝飯のために自転車で運んでくる パンとスウプと花を すると僕はその花を?ってスウプにふりかけパンにつけて そしてささやかな食事をする」

もう売れちゃったみたいだね(と思ったが、ほんと???? もしかして…)。
googleのキャッシュに書影が残ってたよ
http://72.14.203.104/search?q=cache:2XtLeG58BIgJ:gyokueido.jimbou.net/catalog/popup_image.php/pID/27505%3FosCsid%3Ddb94bec93b043eb9d7f5815f3eef4b14+%E3%83%AB%E3%82%A6%E3%83%99%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%81%AE%E5%81%BD%E7%94%BB&hl=ja&ct=clnk&cd=4
とてーも不思議なのは,ネットではまだ全然話題になってないこと。
だって『楚囚之詩』に匹敵する稀覯本ですよー なんで話題になってないのかも含め,また話題をよぶやもしれず…
古書の世界は複雑怪奇じゃのー