書物蔵

古本オモシロガリズム

まじめに中公文庫を読む

かわほり堂さんとこで安く買った森銑三の中公文庫をぽつりぽつりと読んでいる。
思い出すことども / 森銑三. -- 中央公論社, 1990.11. -- (中公文庫)
この人は,小学校卒で学問をした稀有な人。最終学歴は図書館講習所なのだ。むかしは書誌学と図書館学は分化してなかったからこんな人も出るのだのう。
図書館講習所は,いまでいう大学校(役所付属の専門学校)だったから授業料がなかったし,学校案内には,帝国図書館が自由に使えると書いてあった話はいちどしたね。
森銑三の袋ファイルシステムとか,帝国図書館の利用の話とか,なぜだか自分は知っていて,「なんでかな,もしかして中公文庫をいちど持ってたのを売っちゃったのかしらん」と思ってたんだけど…
しばらくまえ,雑誌『ブックマンBookman)』をひっっぱりだしたら,最後の方の巻の「オール未発表企画」とかいう企画に「森銑三特集」のドラフトみたいなのが載ってて,そこに『思い出すことども』の要約が載っていた。わちきは,それを読んでたんだね。