書物蔵

古本オモシロガリズム

「非図書」とは何ぞや?

最初のテントでさっそく仮性図書館本ゲット。
地図つれづれ草 / 金関義則. -- みすず書房, 1975  1500円
うん,図書館学じゃあ「非図書」という概念があり,それに入る図書館資料なのだ。非図書ってヘンな漢語は,non-bookの翻訳語だからだと思う(要調査)。最近,わちきは郷土史の文脈からキョーミをもってるんだけど… 聞いた話では英米にゃ「map librarianship」という熟語があり,その専門職員やらもおおくいるらしい。これは日本の館界にゃぁ,まったくぜんぜんほとんど「ない」専門分野なり〜

図書館に非図書があってもいーのだ

<「図書」館>における<「非」図書>については,このまえも同人誌,タウン誌,エロ本(あっ!('0'*)これは「図書」かも)について軽く触れたけど,ほかにも地図とかレコードとか映画とかビデオとか,いろいろある。
これらは,1940-50年代の図書館学ブーム(とここでいきなりの造語)の時にこそ,すこしは独自の試みや研究があったけど,基本的には米人の議論の焼きなおしに終始している。
じゃあ日本にこれらのメディアがないのか,ちゅーと,そんなこたーない。日本は立派な先進国ですぞよ。
ただ,流通チャンネルに図書館が参入する割合が(米英にくらべ)とってもとっても低いってことなのだわさ。
だから,これらの非図書にかんする言説というのは,あったとしても図書館学の枠組み内にゃなくて,maker側からの経営経済的,あるいは工学的記述か,userからの趣味的なものになる。
いや,それがいけないんじゃなくて,わちきとしては,将来いつの日にかそれが図書館(学)に回収される時にそなえておくべきじゃないか,と言いたいのだ。で,そのためには,userサイドの趣味的記述が役に立つのだわさ。