書物蔵

古本オモシロガリズム

新橋の古本市へ行く


ふと思い立って新橋の古本市に。
鉄道資料とミリタリー系が多いなぁ。あまつさえプラモなどもある。
ということでざっと見、なんにも買わずに退出し、神保町へ移動し、さらにここまで来たのだからと、某所まで移動。そこで原稿を書こうと思った

きのふは丘の上へ

きのふハ頼まれて、八王子の某所へ参る。
前日に阿佐ヶ谷で用事を済ませ、吉祥寺の前進基地から出撃す。
日曜だからか混んでいて、中央フリーウェイへ入るまでたちともたつくも、入ったらば最低限流れていたので、そこそこ進む。
本番ではまったく事前打ち合わせなく、即興でやる。かやうなるやり方は、日本官僚制のもとではなかなかないね。なれどなんとかなるのは一緒に行った人の才覚によるものか。
読書猿さんがさかんにやっていたchatGPTなるものを、わちきもやってみる。面白いけど、やはり使い方をこちらで「持っていく」必要があると実感できた。
帰りも多少混むも、そんなには。ということで無事基地に帰着。飯をくほうとて、イタ飯屋をまわるも混んでいて入れず。最終的にはピザ屋に入れる。その前に、同行者が入ったことないとて、途中にあった古本屋さんに寄る。店主さんがいたので、自分が買ったらごあいさつをしようと思うも、買わず。同行者が買っていた。
深夜、chatGPT相手に図書館学や歴史学、レファレンス・ツールがらみで会話したが、それっぽいなにかを提示はしてくれ、発想法の拡大には役立つも、答えとしては常に微妙。読書猿さんが言っていた「壁打ち」相手によいというここと。

森さんとジョナサンに

きのうは久しぶりに森さんと会う。
というのも、研究所の更新手続きのため。不動産屋さんがさかんに小銭両替や入金の有料化を嘆く。わちきも同感なり。政府の経済政策もろもろ、トンチンカンと感じる。
行く途中、やたらと道が混んでいる。なぜだろう?雨だから? 結局一日中雨だった。
もう東京ぐれっちは間に合わないとて、手続き後、いきつけのジョナサンへ行く。わちきはマンゴーパフェを。何年ぶりかしら。ふと、埼大近くのデニーズでマンゴーパフェを食べまくったことを思い出した。
近代出版研究やレファレンス論の話など。
一日雨だった。
12年ぶりにめまい。吉祥寺の前進基地へ避難してeply法を試す。

『すずめの戸締まり』を見る

本が当たって忙しくなり、さらに介護にまきこまれ、とにかくこのままでは映画を見に行けないとて、むりやり予約を入れて『すずめの戸締まり』を見に行く。直前に本の差し入れで筋斗雲をかっ飛ばす。我ながら何をやっているんだか。
映画は2時間越えのアニメ。言わずとしれた新海誠監督作品である。12年前の東日本大震災がモチーフとなっていて、ひさびさに地震速報の驚きを思い出したことだった。映画としては80点くらいか。要石だった猫が逃げ出した動機やその親猫?がもちっとはっきりした動機が書かれていたらよかったかも。あと、ルージュの伝言など名画の引用がちょっとわかり易すぎのような。嫌いではないけどね。
それはそうと、途中、よく分かる場所が舞台になっていて、あゝここはいつも車線を曲がりながら追い越し車線から走行車線へずらさないと行けない場所だ、とか、そういやぁ赤い中古のオープンカーで走り回ってたなぁと自分の過去を思い出したことだった。
12年前の津波で2万人以上の人が一度に横死して、それを題材に正面から映画をつくったのは偉いと思う一方、わちきにとっては昭和20年3月10日に3万人以上が一度に横死した話をさんざん聞いて、かつその現場となった小学校に通ったので、天災と人災と、どちらが戸締まりしやすいだろうなどと、ちょっとズレた感想を持った。

2022年の書物蔵

いや、ちょっと忙しかったのよ、ここ1ヶ月(´・ω・)ノ
秋口から過去に書いたものをまとめて、ちょこっと出したのが12月初めだったんだが、それがみでいろいろあってねぇ……
で、今日はコミケへ出店してきた。
昨日、リバーフィールドさんに古本研究所までお出ましいただいて、前泊してもらう。
朝早く起き出して、筋斗雲に新刊同人誌や既刊を積み込む。セブンイレブンで朝飯及び昼飯を買い込んでとりあえず豊洲へ。そこからゆりかもめに乗り込む。ここからお台場へ入るのが、コミケの日には一番空いているんではないかしら(∩´∀`)∩
最初に白峰彩子さんがフリペを持ってきてくれる。いろいろ新規企画で盛り上がる。
開場になったらわちきはふらふらと東館をまわる。店番はまかせっぱなし。
昼になったので帰ってメシ。
そしたら、ネットフレンズの「紳士」さんが来てくれたので名刺交換。
それみたらびっくりΣ੧(❛□❛✿)
午後もふらふらと回る。いろんな同人誌をゲットできた(๑•̀ㅂ•́)و✧
しかし広すぎて結局、全部回ることはできんかった。
15時20分ごろに撤収。近場の喫茶店にしけこんでリバーフィルドさんと反省会。
精算やら新刊企画やらを考えて、次回C102にも参加する方向に決まる。
バーフィールドさんを送りついでに家人を載せて宴会場へ。
最初はそば、それから豚しゃぶでお腹いっぱいになる。ごちそうさま。
帰りは1時間以上かかるところ40分で済んだが、途中赤信号に自転車が突っ込んできたり―まぁこちらも用心はしていたが―いろいろあったが帰ってこられた。とにかく年末年始の首都圏で筋斗雲を運行するのは非常に危ないのであった。

ファミリー・ヒストリーの系譜

次の抜き刷りを読む。
「家」をつなぎとめる-近代民間学としての「家系調査」/ 小林康正. -- 人間・文化・心 : 京都文教大学人間学部研究報告. 6 13-48, 2004-12-28
中で、大田亮に先行する姓氏研究会について1項割かれているのだが、ほぼまったく調べができてない。いまそこが出したレファ本の奥付を見ると、折井最一なる人物がやっていることがわかる。彼はどうやら長野県の教員だったらしい。
dl.ndl.go.jp

書物蔵執筆リスト

南陀楼綾繁『路上派遊書日記』右文書院、2006.10
「一部屋古本市」(2005.9.18)に参加したメンバーとして言及される。『来し方 : 移動図書館と共に』大岩好昭著(里艸、1999.4)を買う。
1. 南陀楼綾繁、退屈男、本の街、書物蔵「書物ブログから見た神保町」『神田神保町古書街ガイド吟遊書人』毎日新聞社、2006.12 p.135-138
オタどんの代わりに参加。肖像あり。
2. 書物蔵「図書館史の空白:大東亜図書館学の復活?」『文献継承』(10) p.3-5(2007.3)
主人に頼まれて書く。戦時読書運動関係者への言及。『資料集・総力戦と文化』の紹介。読書会の合コン機能について。
3. 書物蔵「戦時読書運動の決定的瞬間:堀内庸村と国民読書」『文献継承』(13) p.2-7(2008.12)
大政翼賛会で読書運動を担当した堀内庸村の略伝。昭和18年6月22日神田YMCAで撮られた記念写真に有山タカシがいること。鞆谷論文への若干の批判。
4. 書物蔵「あぁ、本の多い人ね」『山からお宝:本を積まずにはいられない人のために』南陀楼綾繁編 けものみち計画、2008 p.44-45
古書コレクターになったいきさつなど。
5. 書物蔵「古本界の重爆撃機!:『古本年鑑』と古典社の渡辺太郎 附.年譜」『文献継承』(14) p.2-7(2009.6)
渡辺の略歴。
6. 書物蔵「ゴロウタンは三度死ぬ:米井論文(1996)に先行する楠田五郎太関連文献の批判的検討」『文献継承』(15) p.5-12(2009.10)
楠田五郎太が戦後なぜ1996年まで忘れられていたのかを分析。竹林熊彦石井敦によってネガティヴな評価を受けたことを論理を用いて指摘。しかし竹熊って……。なにげに楠田の史的存在の抹殺をまねいているなぁ。
7. 書物蔵「ホンモノの「日本図書館学会」と「日本図書館研究会」(あったかもしれない大東亜図書館学;1)」『文献継承』(16) p.1-7(2010.5)
戦後、皆が忘れてしまった図書館学の日本主義運動について。日図研命名に影響を与えていた可能性があること。
8. 書物蔵「大日本帝国にBUNSOKU!(あったかもしれない大東亜図書館学;2)」『文献継承』(16) p.2-7(2010.11)
戦時中、日本文部省がナチスドイツから書誌ユーティリティーおよびドキュメント・デリバリー・サービス(DSS)を、すべて通信ベースで行ったこと。
9. 書物蔵「マンガ文献の探し方・見つけ方」 (特集 コレクション)」『マンガ文献研究』(3) p.41-35(2011.5)
当初「特殊コレクションのさがしかた」で依頼されるも当方の誤解で標記内容に。国内主要マンガ図書館の一覧と各種OPAC、総合目録の使い方。
10. 書物蔵「エロと図書館 (特集 エロ)」『マンガ文献研究』(2) p.21-16(2010.6)
図書館に所蔵されるエロ文献コレクションについて。図書館のトイレが人を生んだ話(実話)。また、AV女優に転進した図書館員について。
11. 書物蔵「屠れ米英われらの敵だ! 分捕れLCわがものだ!`・ω・´)o ……。 ん?(・ω・。)(あったかもしれない大東亜図書館学;3)」『文献継承』(18) p.7-17 (2011.4)
東大司書・増田七郎の略歴および彼の巻き起こした「図書館の日本性」論争の顛末。増田による最期の予言がすべて寸分たがわず当たったこと。
12. 書物蔵、友人A、森洋介南陀楼綾繁「座談会「書物合戦」(特集 コレクション)」『マンガ文献研究』(3) p.17-34 (2011.5)
友人A宅における書物合戦。民間学者による書物コレクションの歴史。
13. 書物蔵「愛書のうてなに咲いた科学の華:台湾愛書会の資料保存論と澤田兼吉の『書病攷(しょびょうこう)』」『文献継承』(20) p.4-12 (2011.3)
戦前の遅れた日本図書館学が、日本固有の帝国主義ゆえに欧米帝国主義国家では成り立ちづらかった先進的資料保存論を生み出した奇跡について。
14. 書物蔵「南京から大東亜にドキュメントサプライ!Σ(゜∀゜;):南京国民政府の国立図書館「図書専門委員会図書館」の「通信資料部」(あったかもしれない大東亜図書館学; 5)」『文献継承』(21) p.4-10 (2012.9)
15. 書物蔵「即売会は「文脈棚」だ」『日本の古本屋メールマガジン』 http://www.kosho.ne.jp/melma/1209/index-3.html
16. 書物蔵「カードと分類で大東亜戦争大勝利!:もうひとりの稲村さん、国際十進分類に挺身す(あったかもしれない大東亜図書館学; 6)」『文献継承』(22) p.11-16 (2013.4)
17. 書物蔵「真相はかうだ!: 藤岡淳吉の日本焚書は片隅で/『印度資源論』のホンタウの訳者は」『文献継承』(23) p.8-16 (2013.4)
『印度資源論』の本当の訳者は小谷説と別にいること。また共生閣による日本焚書昭和8年)は本当に行われたこと。
18. 書物蔵「動く図書館員・楠田五郎太の前半生:帝国遍歴のきっかけは日本最初の〈県都問題〉」『文献継承』(24) p.5-15 (2014.6)
動く図書館を創設、拡張した人物は楠田ではなかったこと。楠田が故郷、岡山を離れるきっかけとなった「県、市立図書館抗争」事件(昭和10年)とは。
19. 書物蔵「国立国会図書館内線電話番号表:悉皆蒐集(bulk acqisition)がもたらした果実」『文献継承』(25)pp.2-7(2014.12)
稲てっちゃんから電話帳を寄贈されたので分析。あわせて構内電話帳が、組織分析に使えること。日本固有の概念「建制順」一般論も少し。
20. 書物蔵「かわじもとたか『月の輪書林古書目録を一考す。』を評す:不思議なグルーヴ感がたのしい」『文献継承』(28)p. 7-10 (2016.4)
〓. トム・リバーフィールド「書物蔵の書物蔵~書斎探訪記‘『二級河川』(15) p.15 (2016.5) 特集:古本仁義
21. 書物蔵「近代日本〈本棚〉史:本箱発、円本経由、スチール行き、そしてみかん箱」『文献継承,』(31)p. 8-16(2017.10)
22. 『文献継承』
23. 『本の雑誌』(2022.10)特集:あなたの知らない索引の世界
24. 書物蔵「国会図書館へ「本」以外を使いに行く」『国会図書館は本だけじゃない(突発ペーパー)』砂糖壺、2022.10、p.1-3.