書物蔵

古本オモシロガリズム

桃源社

桃源社の思ひ出
 矢貴書店のちの桃源社は、私の二十代前半の勤め先だった。矢貴東司社長は運転手つきの自家用車に乗って外出したが、ときに私も同乗し、あるときは日本橋白木屋の御惣菜売り場に寄られ、お菜を買ってくだすったりした。私は同社で、山手樹一郎源氏鶏太山岡荘八梶山季之などの本を作った。
小出昌洋「随読随記」『日本古書通信』79(8)=(1021)p.5(2014.8)

昭和16年ごろ創業。『多感 : 舟橋聖一随筆集』(1941.3)が初出版か。戦後は吉川英二の小説など。昭和25年『少年少女・王冠』なる雑誌を出す。同年後半に桃源社に改名か。