書物蔵

古本オモシロガリズム

『IDEA』No.364が清原悦志・北園克衛を特集

わちきはモダニズム詩人の北園克衛しかしらんなぁ。「沈黙のタイポグラファ清原悦志」とは? 版元HPによれば、

「VOU」を接点とし戦前から戦後へとつながる二人の事跡とそのコンテクストの内実を豊富なヴィジュアルと論考で探る。日本デザイン史のオルタナティブを切りひらく渾身の特集号。

とか。このまへ東京堂で20世紀エディトリアル・オデッセイを拾ったとき、パラりと見たんだったが、これは買いかもΣ(゜∀゜;)

《特集1》清原悦志の理

構成・デザイン:白井敬尚,文:郡淳一郎,写真:山田能弘
戦後グラフィック史に穿たれた沈黙の一点,清原悦志のデザイン・ワークをはじめて概観する大規模特集。ブックデザインから企業制作物,実験作品を残されたラフ・スケッチや本人のコメントとともに構成。その透徹する原理を浮かび上がらせる。勝井三雄杉浦康平,菅原孝雄を初めとする関係者のエッセイや清原悦志の事務所「正方形」の元メンバーの座談会も収録。
構成・デザインは「正方形」の最後のチーフだった白井敬尚。写真に清原デザインのほぼすべての撮影を担当した山田能弘。解説にはオルタナ編集者,郡淳一郎を迎えた。

◎目次より......
現代詩の青春期 思潮社との仕事
リトル・プレスとともに 牧神社・書肆山田・山梨シルクセンター出版部・工作舎詩学社との仕事
工業製品のような書物 大修館書店・黎明書房・開隆堂・岩波書店・力富書房との仕事
高度経済成長の伴走者 電気化学工業との仕事
印刷についての印刷物 大日本印刷との仕事
紙面に整列する1年 カレンダー
象形文字のように マーク・シンボル・ロゴタイプ
宣伝美術の時代 初期作品とPR誌
抽象衝動としてのデザイン 久保田宣伝研究所・図書印刷ダヴィッド社との仕事
タイポグラフィにおける実験 実験作品
造型による詩 VOUクラブ員として
網膜的無意味 造型詩
造形の詩人:勝井三雄
直角のタイポグラファー,清原悦志のこと:杉浦康平
寡黙がデザイナーの本領:菅原孝雄
まるい正方形......:大泉史世
ポイエーシスの人,清原悦志:板東孝
清原悦志のデザインと造形:山本太郎 
〈座談会〉正方形の余白から:町田秀夫・板東孝明・白井敬尚
清原悦志年譜 編:清原理

《特集2》北園克衛の詩と造型

監修:金澤一志
資料提供:金澤一志,加藤仁,山口信博,郡淳一郎
詩作のほか,同人誌『VOU』の編集・発行や装幀など多面的に活動していた,モダニズム詩人・北園克衛。デジタル化のなかで,印刷物へのフェティッシュが相対的に増している昨今,その詩作に満ちている「気配」を「デザイン」という視点から考察。言語と視覚,意味と形をめぐる対位法のなかで表れる,そのポエジーとは。
全体の監修や解説を、北園克衛にまつわる編著も多い評論家・詩人の金澤一志。北園と戦前のモダニズム詩誌めぐるセクションを新鋭,加藤仁が担当。
さらに、高橋悠治奥成達の寄稿。金澤一志と山口信博による対談。『遊』誌上で展開された北園克衛杉浦康平松岡正剛による鼎談も再録。

◎目次より......
詩人としての北園克衛 文:金澤一志
北園克衛とぼく:奥成達
MELOPOETA 北園克衛高橋悠治
〈鼎談〉北園克衛の世界―白のなかの白のなかの黒:北園克衛杉浦康平松岡正剛
戦前のアヴァンギャルド詩誌と北園克衛
ビジュアルアーティストとしての戦前の歩み:加藤仁
デザイナーとしての北園克衛
How to look at: kit.kat:〈対談〉山口信博・金澤一志
北園克衛というアルカディア:金澤一志
北園克衛略年譜

〈インタビュー〉仮名の形にこだわることーープロポーショナル仮名フォント「こうぜい」
「こうぜい」デザイナー:宇野由希子,エンジニアリング:山田和寛
取材・文:長田年伸 デザイン:山田和寛
The Idea of Music [010]

以上、版元HPより(´・ω・)ノ