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古本オモシロガリズム

盗作

ネットでこんな記事を拾った

論文盗用疑惑の大統領辞任=オルバン首相に打撃―ハンガリー時事通信) - Yahoo!ニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120402-00000143-jij-int

博士論文が9割がた他人のものからの盗用であったらしい。
つねづね思うのは、ってか、栗原氏の『盗作の文学史』を読んで痛切に感じたのは、著作権法と盗用は関係がない、とゆーか、無関係のものとして考えないほうがよいということ。
むかし論文ネタを盗用された時に、盗用した人物が著作権法の専門家を自称していたので、つい、こっちも著作権法とリンクさせて考えてしまい、逆にだまってしまったのは痛恨の極み。いまでもその人物のかをを見ると不機嫌になるんだが、まあそれはともかく、学問上の慣例は著作権法を超えてしまうということで。
しかし盗作者はなぜ盗作してしまうのかといえば、内田樹が何年かまえにブログに書いていたようだけど、どうも、読んだことを自分が考えたことのように誤解してしまうらしい。
上記の盗用博論も、9割がた他人の文章でも、それが他人のものときちんと文献注をつけとけば、特に問題はなかったと思うが。盗作者はみょうな全能感があるらしい。
むかし、やはり友人があるレアな題材を英文にそくして組合の部内誌に書いたら、それをそのまま時事的報知とかいふ雑誌に盗用されたことがあったが。。。
当時からその人物は記憶障害に陥ったり、あるいはまた後年、トラブルを起こしてセクハラで懲罰、自主退職になったりと、問題ぶくみであった。わちきは盗作事件を知ってをったので、逆にあまりおどろかんかったが、一見、フツーの人にみえていたので「いいひとだ」ぐらいに言われていてあきれたことであった。
最近、ある単行本で同様の箇所をみつけたので通報したら、著者――まあ盗用者が著者といへればだが――さんは、文献参照したことを〈思い出して〉くれたようであった。めでたしめでたし……。
ん?(・ω・。)

追記(2012.4.7)

うわさでは時事的報知の盗用の件は、実は編集担当が文献注を取り除くべきと示唆したという。。。 しかしそれが事実でも被害者(?)側の主観をなだめることにはならんよーな。もちろん盗用した(形に公刊物でしてしまっている)側の罪は一等減じられるけれど。。。 しかし、時事的報知にそんな穴があったとはとは。むかーし、昭和の末年に時事的報知の愛読者だったおぢさんは悲しいぞ。。。