書物蔵

古本オモシロガリズム

こんなものを読んだ。

こんなものを読んだ。

  • 石井昴(新潮社常務取締役)「“自炊”横行は「創造のサイクル崩壊」の危機/書籍スキャン事業者提訴の背景」 『新文化』2011年12月22日号(1面)

「図書館栄えて作家滅ぶ」といった中見出しや、「当時、私も図書館問題に関するシンポジュウムに出版者のひとりとして、出席させていただいたことが何度かある。楡さんの理論の延長上で持論を述べると図書館サイドの方々から集中砲火を浴びた。〔私の意見に〕〜と図書館サイトが反論する。会場からは一斉に拍手が起きる。」と述べ、さらに新古書店と図書館が卵を生むニワトリを殺そうとしているとする。
数かぞえしたから、反論に成功したなんていう連中が館界にいるけど、それは館界内の論理にすぎず、数かぞえだけでコミュニケート(プロパガンダでも可)に成功したことにならん、ぐらいのことは、『公共図書館の論点整理』に書いてあったことですよ。これこのように大手出版社なぞ説得されとらんし、なによりも、一般読者や納税者を数かぞえだけで説得できたと思ったら大間違いなんだよなぁ。

  • 渡邉斉志「公立図書館におけるレファレンス・サービスの意義の再検討」『Library and infomation science』(66) p.153-165 (2011.12)

2本立て。ひとつは通説批判。ここでいう通説とは、レファレンス回答件数は減っているがむずいものは減っていないという説。これを統計的には必ずしも成り立っていないというもの。
もうひとつは、わちきがつねづね注目しとる「高度レファ」論のあやうさを指摘するもの。
けど、こーいったギョーカイの問題点を指摘する言説って、日本人にゃあ(ってか外人でもそーか)、喜ばれないのよ。「敵に塩を送る」とかいはれちゃってねぇ(゜〜゜ )
ん?(・ω・。) 敵ってだーれ? まさか首長部局? それとも住民かすら(゚∀゚ )アヒャ