書物蔵

古本オモシロガリズム

マンガの書評はどこにある?:細野不二彦『電波の城』を事例として

あんなにオモシロい細野不二彦電波の城

オモシロいわりには反響が少ない印象があるなぁ(*´д`)ノ

とて、書評でもないかしら、と思ってネットを見てみたが、エンドユーザの感想文はいくつかあったが(それでもオモシロさに比べれば少ない)、本格的なのはないかしら、とて文献検索してみた。

マンガ書評

  • 細野不二彦森達也「マンガという表現 「電波の城」 細野不二彦×森達也 今や大企業となったテレビ局の伏魔殿」『創』37(6) p.42-48 (2007.6)
     ※森氏がさかんに、もっと取材しているのかと思ったというフレーズを。細野氏曰く、取材はしたけれど、むしろ自分のよく知っている出版社になぞらえて一般的想像で拡張しているのだそう。
  • 寺田薫「カルチャー大学批評学部 ブック&コミック 細野不二彦電波の城小学館 薄気味悪く妖しい「お天気お姉さん」がテレビ局の中枢を目指す」『SPA!』 p.119 (2006.6.6)
  • 「「電波の城」(1)細野不二彦著」 『東京読売』2006.06.28夕刊 9頁

朝日、毎日、日経はみあたらず。マンガという軟派ジャンルなので大宅文庫が役に立った。
結局、

マンガの書評は、最初に単行本になったときに出ることがある

と一般化しちゃっていいかすら(´∀` )

マンガ時評年鑑もどき

文芸時評みたいな次のマンガ評年鑑を見たら出てくるかしら。

  • このマンガがすごい!. 2007 オトコ版. -- 宝島社, 2006.12
  • このマンガを読め!. 2007. -- フリースタイル, 2006.12

マンガの文芸時評みたいな、これら年鑑は、決定版!!このマンガがすごい!. -- 宝島社, 2004.2. -- (別冊宝島 ; 963号)が最初とみていいかしらん。日本では、年末年始にまとまった休みでマンガを読むという慣習があるためなのか、年末に出版される。2004年から出てきて、追随企画もあるのは、店頭でマンガを立ち読みできないからためし読みができないとか、そんな背景があるのかしら。

連載中のマンガの評は、これらマンガ時評年鑑もどきに出ることがある

ということでよいかすら(*´д`)ノ
となると、さらに2004年より以前の連載中マンガの評は、どこに載ったのかすら???(・o・;)