書物蔵

古本オモシロガリズム

「外務省から来たスパイ」事件

なにやらきのふけふにかけてネット館界*1は国会さんの立法考査(legislative reference)内容が行政府に漏れた(というか外務省からの出向者がスパイ活動をしていた)ということが外務省が情報公開した文書から判明し、ちとさわぎに。
新聞紙でも朝日や赤旗が社会面でやや大きめに扱っていたなぁ。
館界的にどーよ、とかいふ声もあるけれど、ありゃあ一般考査(general reference)じゃなくて立法考査だからかなり法的な位置づけが異なるのではあるまいか。
国家公務員(議員)の参照依頼を国家公務員(国会職員)が国家公務員(外務省)におしへた、というのは文学的な意味ではスパイだけど、なんだかなぁ、という感じ。
一般考査のほうはレファ協DBのやうに質問内容と回答がおほやけにさらされとるしね。
まあ法的な構成はともかく、議会ってば上品な政治闘争そのものなんだから、誰が何を調べとるらしいということ自体が情報ではあるから、立法考査の守秘は固くあるべきとは思はるる。敵対党派に情報を流したり、誰それに依頼受けますたとか得意になって書くような人がもしいたとすれば首では。そこいらへん、共産党員だったモリシン調査員はどのやうにしていたんだろうか、などと図書館史トリビア的に興味があるなぁ。
ただ、国会の立法考査は、かかるがゆえに構造としてどのような内容のことをやっとるのか、見えづらくなっているとはいへやう。

*1:数年前ならbibliobloggerといったのだが。