書物蔵

古本オモシロガリズム

「概念を建てる」ということ

森さんに褒められたハズカシ

このまへ森さんに

書物蔵のオモシロいとこは、概念を<立てる>とこ

といはれた。
拙ブログを面とむかって誉めてくれる人は、実は少ない。ってか友人は面と向かって、内容を批判する(正しい意味で)か(A)、ブログにUPすること自体を批判(これは「ブログ自体に反対」で)する(C)。
そーゆー意味で、内容のよい面について誉めて面と向かって誉めてくれたのは、じつは北の方にいる友人など*1、すこしだけであったのだ。

最近の事例

最近でも、車に本がのっかっとるとみな、「はじめての○○車」と書いてあるから、記述の混乱が豊富な材料を与えてくれる『図書館用語辞典』(1980)を見ながら概念整理をしてみた。
移動図書館を、移動体とせず、事業コンセプトと定義し、巡回文庫や宅配サービスと同格のコトバと捉え明確に分けられるようにしたこと。
移動体を、手持ち、クルマ(人力車(手押し車・大八車・リヤカー)、自転車、自動車)、その他(船・飛行機・鉄道)などと分けること。
とくに、ブックモビルと同義に使われる傾向の著しい移動図書館を事業と定義して考えることで話はチョーかんたんになったヽ(o`・∀・´)ノ.+゜
あとはこの道具立て(概念装置)と、史実をつきあわせりゃあいいだけの話(。・_・。)ノ

はじめての配本車→おそらく1922年の岡山市立の三輪車(宅配専用)
はじめての配本自動車→おそらく1923年の帝国図書館の官車(の流用)
はじめての移動図書館車→1949年の千葉県立ひかり号(米軍ダッヂワゴン改造)

みごとに、1970年代に最初の「移動図書館車」説がでた1948年の高知県立も鹿児島県立も出てこ(れ)ないね。一方で岡山市立の三輪車は明確に「移動図書館車」ではないとも言える。
最初に道具だてをきちんとしとらんと、たまたまブチあたったもの拾ったもの、でてくるものでてくるものが、みーんな、「はじめての移動図書館」になっちまう。

エンピリカルってなーに? えげれす語?

昨晩、友人Cが、わちきのしゃべりっぷりをさかんに「empirical(エンピリカル)だ」と言うから、それってナニと調べたら、どうやら「(イギリス)経験論的」ということらしい。
ん?(・ω・。) それって「事実関係をもっともよく説明できるように、概念のほうをいじくる」ぐらいの意味かしら。
もちろん、さかさの思考法、つまり、さきに概念をガッチガチにしちまって、例えば「あれはレファ本ぢゃない、これもレファ本じゃない」などとしちゃう場合もあるけどね。けど、それって、結果がうまくいかないんだよなぁ。ってか、レファ本の定義ってば、レファ本として使えるものすべて、という意味でしか元々ないわけなんだけど。
つまり、事象をあつめてくる場合には最大限あつめてきて、それをうまく(概念上)編成していくと、なにかを分かったことになるとゆーわけ。

もちろん、多様な事実を先にあつめるべし

余得で、荷物運搬用三輪車(前二輪三輪自転車)がリヤカーよりも前に普及していたことがわかったのが意外な拾い物だったけれど。

*1:志智のレファ断絶史など「ブログにはもったいない」と。ん?(・ω・。) こりゃまたCの変形か(^-^;)。