書物蔵

古本オモシロガリズム

ん?(・ω・。) 古書払底説?

 猫猫先生がめずらしく古本について記述している。
 「古書払底説」http://d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/20090403
 「インターネットで古書が買えるようになったのは画期的だった」が、「それをやる人が次第に増えてくると、古書払底が起きるのではないか。現に最近、検索しても見つからないものが増えてきている」という。
 これと同じ図式の話は、もう5年前にある先生から聞いたことがある。その先生がいうには、「ネット販売で、過去数十年間のストックがフロー化しつつあるのがここ数年の状況。いまは過去のストックを買えるが、それはずっと続くものとはいえないだろう。」というものだった。
 新古書店がのしてくる1990年代までは、「街の古本屋」(専門性のうすい、一般的な古本屋)が、じつは業界全体の多様な(=各種専門的な)ストックを形成する収集窓口として役立ってきたわけだけれども、新古書店に全滅させられてから、旧来の古書市場はストック形成力が大幅に低下したのではないか。
 供給が細ったまま一定程度売れ続けていれば、そりゃ払底するのが道理でしょう。
 じつは、わちき5年前にそれを聞いて以来、古書展にトチゲキするだけでなくネット上の古書も漁るようにしてきたのだわさ。2007年ごろにたくさんゲットできたトンデモめずらか図書館本(その筆頭が『書病〓〔コウ〕』)だったというわけ。