書物蔵

古本オモシロガリズム

母さん、あの図書館科学、どうしたでせうね?

神保町へ進出す
会館で『図書館科学』の端本(4号1988)を、モールにて『本の問答300選』を拾う。それぞれ200円。300円。
図書館学でもなく図書館情報学でもなく「図書館科学
「図書館科学」という複合語についてはそのうち考察してみたいが、この複合語を見るたびに、なにやら1970年代的な期待というか誤解を感じてしまう。「図書館科学会」はいまどこに。

ママーァ ドゥーユ リメンバーァ

母さん、あの図書館科学、どうしたでせうね?
ええ、昭和から平成へ行くみちで、
渓谷へ落としたあの図書館<科学>ですよ。


母さん、あれはおもしろい言葉でしたよ。
僕はあのとき、ずいぶんさみしかつた、
だけど、いきなり蜘蛛がでてきたもんだから。

英米語の"library science"という複合語をどのように訳すかという課題はむかしからあったが、これは戦前にすでに「図書館学」という形でおちついてしまい、それをあえて「図書館科学」としようとしたのは、一種の「気負い」があったのでは。
「図書館・科学」なのであって、「図書館科・学」ではありません。また「図書館科」はまったく別の概念なので(図書館科の研究 / 天理学園学校図書館研究会. -- 養徳社, 1950)注意。

『図書館科学』の古書価(2007.9.10追記)

全5冊なのに、早川図書 8,500円 とある(×o×)

「図書館科」(2007.9.10追記)

なぜ天理なのか議論したが、案外、天理でなくてもよかったのかもと示唆さる。
1949.2.15のことが…