- 作者: アントネッラ・アンニョリ,柳与志夫[解説],萱野有美
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 2011/05/11
- メディア: 単行本
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イタリアだけぢゃなくて、ヨーロッパ全体のことがなんとなくわかる。特に「プロテスタント国の図書館は」などと、著者がカトリックの側から、英、独などの図書館先進国を、「聖書を平信徒がリファーするという伝統があるからなぁ」と、うやらましく思っているのが伝わってきて、面白かった。
日本におけるこの翻訳書の位置づけについては、友人も言っていたが、貸出至上主義者もこの本、褒めることができるなぁ。
イタリア公共図書館界は1950年代までの日本と同じのようである。そんななか、日野図書館(学生の排除)と千代田図書館(場としての図書館)を同時にやった人が書いた本といえる。
って、図書館関係者じゃないと、たとえがわからんか(  ̄▽ ̄)
けど、千代田図書館を再生させた柳ヨシオ氏が解説を書いているから、貸出派は非難ばかりの書評をあげてきそうな気が(σ^〜^)
ちなみに解説は、本体とは無関係に、柳氏の場としての図書館論が展開されている。
本文はこなれた訳文だけど、専門用語に誤訳が散見されるなぁ。って、別にこの本、図書館情報学の専門書ぢゃないからかまわないんだけどね。