書物蔵

古本オモシロガリズム

ブック レビューをめぐるメモ(〃^-^)φ

例のあらかわ・そおべえは、

ブック レビュー【英 book-review】 書(籍批)評。新刊書の紹介、批評

として、典拠に、書誌学 / 小見山寿海. -- 芸艸会, 1931. -- (芸艸会叢書 ; 第2篇)があるが、讀書についての斷想 / 阿部芳治著. -- 阿部芳治, 1933もあがっている。いま阿部の本が手元にあるので見たが、カタカナ形しか載ってない。
ちなみに阿部は「ほしかげ」という雑誌で「喬樹郎」の筆名をいつも使っていたとある。雑誌名からたどると、どうやら、朝日生命文芸部で出していた社内報の類だったらしい。
昭和10年の『図書館用語集』(ただの語彙集で定義がない!)には、「新刊図書紹介」なんて語が東北、北海道、京城大の図書館にあるとある(p.15)。
昭和11年の『書物後辞典』は、「ブツク・レヴユー」と立項し「新刊批評」とのみ説明。外国には専門新聞があるが、日本では「新聞の出版広告が代用してゐる」と。
昭和17年の『書誌学辞典』では、植長が、「ブック・レビュウ」で立項。「書評」や「新刊紹介」のことだと軽くながして書いている。まあ、ウエチョーさんに分析を求めてもしょうがないが。やっとここで、「書評」という二文字語がみえた。

喬樹郎こと阿部芳治

ネット情報では、喬樹郎というペンネームが次に見えるらしい。
『校正往来』第二冊(昭和6年5月) リプリント国会UM11-E9