書物蔵

古本オモシロガリズム

図書館大会までには(・∀・)

図書館をこぼつアッパレ戯曲家なら日本にもおるぞ!と、その告白が載ってるんじゃないかと井上ひさし『本の枕草紙』(文春文庫1988)をさがしまわって(奇跡的に出てきた)通読したのに、それは載ってなかった(・o・;) どの本だったか。なんかPR誌かなんかの記事だったかしらん。
ということで、ちょっと気になったところを(〃^-^)φ
ちなみにこの本、週刊文春の月イチ連載(1978-1981)で、単行本は1982年だから言説としては昭和50年代のものと考えるべき。

夜間開館

図書館でもっとも気に入らないのは閉館時間です。たいていが朝の九時から夕方の四時まで、よほどがんばっている図書館でも午後八時には閉めてしまう。これでは昼間働いている人間は図書館を利用すべからず、といっているのと同じではないでしょうか。(p.116)

いわゆる「夜間開館」の問題に言及している。そのうち「夜間開館の歴史」についても書きたいなぁ(*゜-゜) いまのワチキの仮説では、

戦前はフツーに夜8時、9時まで開館していたが、むしろ戦後に開館時間は短くなった。おそらくそれは、サービス理念というより労働問題に直結したもので、労働運動の興亡に連動している。
戦前は職階が明確で(司書の下に雇、傭人、出納手とか)、労働法制がユルかったので夜間開館が可能であった。
戦後は労働運動や保護法制が強化されるに従い、時間はどんどん短くなった。いままた長くなりつつあるのは、労働形態の変化による。

たしか1990年代後半に、夜間開館をするかどうかで小論争があった憶えが…
あぁ、また卒論にはとってもピッタシな論題ですのぅ(*´д`)ノ

ISBN論争

このシステム〔ISBN〕の導入を希望したのは国会図書舘であることを思いあわせると、なにか饐えた匂いがぷんぷんしてきます。(p.156)

いやぁ、これはなんともはや。当時の左翼知識人がおちいった錯誤ですなぁ(・∀・`;) このころ(おそらく1985年ごろ)ある文相が、あそこは左翼ばかりじゃ!と怒ったという事実とズレる気が。