書物蔵

古本オモシロガリズム

森銑三の袋ファイルシステムを現認していた人がいた(+o+)

研究資料の多くを図書館に頼り、袋ファイルシステムで研究メモを管理していた森銑三
その袋ファイルの話を、新しく読むことになるとは、さすが古通
八木福次郎「愛書家・思い出写真帖32 森銑三先生」『日本古書通信』(937)(2007.8)p.32-33

あまり蔵書を持たれなかった森先生にとって上野図書館日比谷図書館での読書は人物、文学研究の基となっていたようだ。読まれた本からの知識はすべて吸収し、必要な事柄はメモにとって人別に分類して保存されていた。戦前、動坂にお住いの頃尋ねたことがあった。室に和本の本箱がいくつかあって、それに分類されていた資料が封筒にいれて詰っていたのを見たことがあった。それは二十年三月の東京大空襲で消失された。ショックは大きかったに違いない。再度作り直すことは不可能で、それから研究対象や研究の方法が転換したようだ。(p32)

ね。

○六三五回という長期連載で、小誌の看板記事の一つでもあった「最近の書誌図書館関係文献」であるが先月七月号をもって休載とした。号を改めてこの連載の意味を振り返りたいと考えている。

「談話室」『日本古書通信』(937)(2007.8)p.25