書物蔵

古本オモシロガリズム

レファレンスサービス : 文献レビュー

レファレンスサービス : 文献レビュー

雑誌記事 田村 俊作

掲載誌 図書館界 = The library world 72(1)=412:2020.5 p.16-26

からの一節

柳与志夫はレファレンスサービスについて、貸出しの次に来るサービスだと期待する声が図書館界にあるが、それは間違っているという。レファレンス・サービスは、情報サービスや利用者教育などの異なるサービスを、人的援助という側面に焦点を絞って共通化したサービスで、これをレファレンスワークとして業務上統括することには意味があるが、利用者にそのまま提示しても、司書とのコミュニケーションに慣れていないわが国の利用者に受け入れられるはずがない、と論じている。長年月経っても商品が売れないとすれば、それは宣伝のしかたが悪いのでも、消費者が悪いのでもなく、商品そのものが悪いのだ、とうことである。

こういった、きちんと批判してくれる人はありがたい。ご本人はもう電子図書館ないしデジタルアーカイブ論のほうへ移住してしまったが、本人に聞いたら、商品のコアの部分は悪くないが、商品デザインが悪いと言ってたなあ。
ちょっとした商品学のイロハなんだが、どうも図書館界の人たちは、この、ちょっとした概念の応用がいまいち分かんないみたい(o・ω・o)