書物蔵

古本オモシロガリズム

「在野に学問あり」がオモシロい

f:id:shomotsubugyo:20181127000925j:plain
ネットにあったこのエントリ、むちゃくちゃ面白い(と私は感じた)。

在野学、民間学といったものについての聞き書き連載。まだ読んでないが初回は荒木優太さんだったやうぢゃ。
ここ十年くらゐ、レファレンス・サービス史の一環で、わちきも「雑学」論に興味があるのでむちゃくちゃオモシロいo(^o^o)
専門学者=大学教員が行う専門科学でない、学際的な知の実践者に実践法について聞いている。

山本 …お題が来たら考える。来たテーマを面白がりさえすればいい。その敷居が私はすごく低いので…

民間学者、雑学家の一種にレファレンス司書(ないしsubject bibliographer)がゐて。
山本さんは編集者にトピックを振られる、という形で興味を発動させてをるが、実は、自分の欲望でなく他者の智識欲でトピックを振られる、というのはレファレンス司書にもあてはまる。
レファレンス司書も、多少は専門分野みたいなものがあったりするんだが、それは多少でしかなくて、基本は知的ジェネラリスト。専門家ではないから、レファレンス質問に対応できる。
下手に「専門家」の人がレファレンス対応すると、専門外のことをあからさまに価値的に低いものと誤認して、手を抜いたり、ヒドイのになるとユーザと「正しさ」争ひをしちゃふトラブルになったり。
さういふ文脈で山本さんの知識欲の発動させかたはレファレンス司書に近いなぁと。
これはレファ司書の弱点でもあって、catalogerやclassifierは、体系的に物を考えるのができる傾向なのに、レファ司書は、そうでない傾向があると、某図書館学者が言ってをった。
「在野研究者には「トンデモ」になる危険性があると荒木さんも言っていましたよね」
ということで、実は在野で重要なのは、(金銭的にはともかく、知的に)自由すぎる環境に、どうやってタガをはめていくかという話もしている。

吉川 そうそう。そうやって、研究が思うようにいかないときには、自分の環境が適切にメンテナンスされているかどうか、なるべく具体的なところを見ていくのがいいと思う。「そもそも在野とは……」とか「続かないのは……」とか、あんまり原理的なことへは行かないほうがいい。

とかとか(^-^*)
ただわちきは、いろいろ方法的につめていけば、在野学ないし雑学、レファ司書の思考法などを、そもそも論にすることができるのでは、と最近考えてをるけど。
ん?(・ω・。)
実はおみゃーは、classifierを長くやってをったからぢゃらう、ってか(^-^;)
さうなり。
図書分類における総記及び雑の取扱ひについてのことをひととほり知ってないで、「知に於けるジェネラルとは何か」「ディシプリンにおけるその他とは何か」を考へちゃふと、放埓にながれちゃふだらうなぁ…(*゜-゜)