書物蔵

古本オモシロガリズム

学問の縮小再生産

森洋介さんに紹介してもらった論文、オモシロだなぁ。

  • 佐藤 達哉,尾見 康博,渡邊 芳之 現代日本における2つの心理学 : ポップな心理学とアカデミックな心理学ーそのズレから心理学を考える 行政社会論集 09161384 1994-10-31 7 1 1-45 https://ci.nii.ac.jp/naid/120001494472/

心理学の特徴は素朴な実証主義とでも呼べるものにある。扱えない現象は、方法が悪いのではなく、現象が悪いとされる。擬えない現象について醗究してはいけない。そうではなく、影琶に確立している方法でできることをしなければいけない。財布を落とした時に、落とした場所でもないのにただ明るいからという理由で電灯のある所しか探さないようなものである(33)。(p.28)

わらった。
でも、図書館情報学の一部にも、これと同じ縮小再生産の図式、ありはしないか。
って、あるから言ってるんだよなぁ。
某先生のお顔がアタマにうかんでしまったことですよ、っと(σ^~^)

(33)佐藤郁哉 1993 「安倍先生を偲んで」 東北大学心理学研究室茶話会 『学友消息』第48号。この「財布と電灯の話」は学会のシンポジウムなどでも何度も拝聴した。

なーるほど。佐藤郁哉先生の十八番といふわけですなぁ。
この、探し物の話って、同じような話がパースだかの盗られた懐中時計を取り戻す話とおなじ図式(話としては逆さ。ありそうなところをさがす)だなぁ。
https://shomotsugura.hatenablog.com/entry/20130218/p1