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JLAによるJLAのためのJLA財務分析:図書館雑誌のゴシップ読み

こんな記事が図書館雑誌にのっとるのー(*´д`)ノ

これってば、しばらくまえに話題にした、昨今ちらほらJLA+借金で検索がくる問題の記述であるらしい。

1)財政悪化の現状について
(1)巨額の累積赤字
(略)2011(平成23)年度末で〜1億1852万4471円に上っていたことが判明した。
(2)未払金の多さ
(略)2011(平成23)年度末で合計6381万円の未払金があることがが判明した。
(3)借入金の多さ
(略)会館建設に係る長期借入金とは別に、毎年5000万円を超す短期借入金の繰返し〜

いろんなことが「判明した」のだのー( ・ o ・ ;)

2)財政悪化をもたらした要因について
(1)人件費の占める割合の大きさ
 従来の本法人の収支決算書においては明示されていなかった収入に対する人件費比率の実態について、2011(平成23)年度本法人の職員人件費(1億3754万円)が会費収入(1億2312万円)を上回っていたことが判明し〜
(2)無理な映像事業の継続

これって何回目?:定性的分析

しかし、「無理な映像事業の継続」って、またまたまたですか(゚∀゚ )アヒャ
戦前の徳川寄付問題はともかく、まえのまえといえば、わちきが「第二図書館省成立秘話」http://d.hatena.ne.jp/shomotsubugyo/20101011/p10でかきかけのままほっといちゃったけど、

(1978年3月に事務局が刷新され、栗原均)新事務局長の仕事は事務局の仕事を把握することから始まったが、事務局全体の業務の流れを知っている職員がいない上に、独立会計であった事業部の収支が財政的には破綻に近い状態にあったため、暗中模索の中で資金のやり繰りを考えるという〔状況〕(『近代日本図書館の歩み』正編p.186-187)

ってのと、ほぼいっしょぢゃん(σ・∀・)σ
それにこれはどっかに記述があれば教えてほしいが、AV事業って1980年代半ばにいちど破綻しとらんかったか?
2度あることは3度あるということ???

1990年代の財務構造:定量的分析

いま1994年8月号をみると、平成五年度(1993.4.1-1994.3.31)の決算表がある。それによれば。
一般会計は総収入、当支出ともに、3億2千万円なんだけど、6千万円の「特別会計納付金」という特別収入で帳尻をあわせておって、では、特別会計はと見ると、総収入5億6千万円でそのうち経常利益が6千万強。この利益をそのまま一般会計にまわしてたということらしい。いったいこの時代、JLAが何で収入をあげていたかとみると、出版収入(NDCとか)で1億8千万なのに対し、「ジャパンマーク」なるものが2億6千万で収入の筆頭(って、表のうえでの筆頭位置はなぜだか出版収入)になっとる。
しかしこのジャパンマークってなんだろ( ・ o ・ ;) ジャパンマークは国会が国税を費やして(フルタイム国家公務員が120人ほど)創られていたもので、本来、財政法第九条の規定にかかわらず特別法によってロハでばら撒かれるデータであるべきものだったのでは(σ・∀・)σ
あぁ、そうか。すっかりわすれとったが、これってジャパンマークではなくて、J-BISCといわれたお皿の売り上げではあるまいか。要するに上手くまわってたはずの

1990年代前半は、年3億円規模の一般会計が、いつも5千万内外の欠損を構造的に抱えていて、それを一般会計のほぼ倍6億円内外の特別会計の収益で毎年補填していた。で、その特別会計の半分近くが図書館へのジェイビスク販売だった

と、まとめられるね。
しかし、1990年代にNDL-OPACでJ/Mがロハで使えるようになってしまえば、これはお皿の売り上げはどんどん減っていく。ほかの要素がたとえ同じに推移しても、単純に毎年3千万円の赤字になってしまうわけ。早晩、まわらなくなるわけだ。

原因?

ん?(・ω・。) 原因論が書いてある( ・ o ・ ;)

3)財政悪化をもたらした原因
(1)組織運営上の原
 最も大きな原因は、すべての契約・決裁を事務局長一人によって行ってきたことに起因している。また、事務局次長による補佐体制も充分でなく、業務執行に関わる理事が相互に補完することなく、それぞれ独自に業務を執行していたため、業務・経理の実態把握に欠けていた。
(2)理事会のガバナンスの欠如
 映像事業継続時の常務理事会の議論、毎年の決算審議時の理事会の議論等、提起された問題への取り組みが不十分で、理事会がガバナンス機能を果たさず、合意体制・補完体制ができていなかった。

うーん(゜〜゜ )
これはどのように読解すればいいのか。。。原因というより現象を記述しているような気がするが。。。
それに「それぞれ独自に業務を執行」って(σ^〜^)
コロケーションとして「それぞれ」ときたら「勝手に」業務を執行ということになってしまいますけれど。。。

4)今後の対応策
(略)

対応策は対策でなく対応策ね。スケジューリングが書いてあるだけで対策ではないなぁ。大丈夫かしら。。。
しかし、前事務局長、前事務局次長とも「引責辞任」して「引責寄付」を強要されとるんだから、まぁそれなりとして、なぜこのような事態を放任してしまった理事長がいまだ留任しとるのか、さーっぱりわからんよ(゚〜゚ )
関西のほうから新幹線でたまにくるだけだと管理なんてなりたたないのでは(σ・∀・)σ