書物蔵

古本オモシロガリズム

複写

「今日のようにコピーできず、雑誌の本文を筆写するしかない」

昨日は岩波新書青版を求めて所沢まで筋斗雲にて進出したが、結局、お目当てのものはなく(あきらめてネットで買うつもり)、かわりに次の本を得た。 昭和文学への証言 : 私の敗戦後文壇史 / 大久保典夫 著. 論創社, 2012.11 これに複写サービス史の片鱗が書…

写字生の歴史

いまでこそ皆アホみたいにコピーを撮ってをったり、複写=日本著作権法の話だなどと即断して怪しまないが、その昔、本は筆写するのが常道で。 筆写する人は古代ギリシャではビブリオグラフォス(bibliographos、ローマではリブラリウス(librarius)などと呼…

「病的なマニュアル主義」が図書館界で発現するとイマドキは著作権法厨となる 2 ed.

ふと覗いたウチダ先生がおもしろいことを言っている。 現代日本のシステムがことごとく機能不全に陥っているのは、私の見るところ、この病的なマニュアル主義のせいである。 コミュニケーション能力とは何か?. -- 内田樹の研究室http://blog.tatsuru.com/20…

規則遵守を叫ぶのなら、「守れない規則」の廃止も叫べよ、という至極まっとうな話

松浦晋也さんのネット連載をフト読んで、我が意を得たりと思ふたことである。 (略)本末転倒の結果、為すべきことが為されなくなり、組織や国家が衰退に向かうなら、そもそもコンプライアンス強化などしない方がいい。 コンプライアンスの強化は、単に現場…

かつて国会図書館で投書や著作権法違反はどう扱われていたか。また調査員に発令されると行う悪習について

書庫から天国へ昇った人の話:追悼文集から図書館史トリビア しばらく前、神保町の古書展でだったか、ぐろりやさんに譲ってもらった小冊子を車中で拝読。なかにオモシロな記述があって、ゲラゲラ笑う(不謹慎?)。 いやこれは、自殺しちゃった人の追悼文集…

昭和40年代、図書館現場で「全冊コピー」はできたか?

著作権法を現場に機械適用する館界議論の流行りにキョーミないんだけど(といふかそれは税金を濫費するマチガイだとさへ思う)、著作権法が館界で流行る前にどのような適用実態があったのか、についてはキョーミあり。ってか、わちきも当時影響された山根一…