奥付
日本書の奥付にある著者略歴欄はいつからあるのか?という疑問が出ては消えていく。昭和前期までの本は作者や訳者のプロフィールが付いていないことが多く作者が謎な場合がかなりある。いつごろから付きはじめたのだろうか?— Theopotamos (Kamikawa)@4/4鶴…
さても発行部数は出版屋の秘密にしテ。 かの電通も明治末年、その公表をあっさりやめてしまったとかや。 発行部数の代替機能を持ったものに版数がある。「忽ち○版!」「○版出来!」といった宣伝文に象徴されるアレのことだ。 戦後みたいにABC(部数認定機関…
他の件で見ていた『出版文化』―文協による戦時中の業者向け広報誌―にこんな記事が出ていて、そうか、これをテコに戦時中の北明の活動がわかるとひらめいたことじゃった。 リプリントの定価について 事業統制課 洋書翻刻図書は、概して出版企画が簡単であり従…
奥付に著者略歴(いぜん一緒に働いたS賀さんは「チョレキ」と言ってたなあ―彼はゴーストライターやっとったから出版業界用語かしらん)が掲載されるやうになったんは戦時中からなんだけれど、いつから、何を根拠にさうなったのかが永らく不明ぢゃった。 それ…
書物蔵(古本フレンズ) @shomotsubugyo書物蔵(古本フレンズ)さんが戦前〜戦後のレトロ写真をリツイートしましたおゝ(@_@;) 平台に『モダン日本』が!Σ(゚◇゚;) 『モダン日本』はいま、5000円くらゐするなぁ…紙が悪いせいで、そもそもあんまり残ってゐな…
書物蔵(古本フレンズ) @shomotsubugyo 16 時間16 時間前書物蔵(古本フレンズ)さんがクリッピング!(神奈川県立の図書館)をリツイートしました手書きの図書館書体、って、たしかタイプライター導入前の20世紀前半まで米国であったとか 日本でもあるが…
百版道さん次の文章を読了。 ・多田蔵人「百版本の世界」『日本古書通信』82(9)p10-11(2017.9) いろいろ示唆に富んで面白い(^−^*) a 版表示はどこまで実態を表すか? b 奥付の読者は誰か? c 版表示と発行部数の連動は? 出版者により違う? 時代によ…
日本出版百年史年表 http://www.shuppan-nenpyo.jp/nenpyo/ 1936/06出版関係 岩波書店,発行図書の奥付記載の著訳者名に〈ふりがな〉をつけ始める. 1941/12出版関係 日本出版文化協会絵本分科会幹事および日本児童絵本研究会委員,絵本記載の作者○○画の画を…
「先日、図書館協会の大会があってね、その時、本の奥付の著者名にルビを振るのを、書名にもつけることにしようと決議した。それから、或る頁以上の本には索引をつけようというふ話も出た」 と幸田成友が、昭和16年、慶應の書誌学の講義で言っていたと。 隨…
但し出版の上、毎部定価の印を押すべし(引用者によりカナをかなにし句点) とある。
川島氏が「太宰治の異装本」を『日本古書通信』に書いている。 論題に異装本とあるので同版同刷で異なる装丁本のことかと思ってほっておいたら、なんと中味の多くが奥付記載の発行年月日についての論究であったんであわてて読んだ(^-^;) 川島氏によると、…
オタどんが拾った詩集を書いた詩人が書いたもうひとつの詩集。 生ひ育ちゆくもの その奥付をみると、日付が印刷日、発行日ともに訂正されてゐる。これは明らかに――というのはいひすぎで、印刷日などどうてもいいのにわざわざ訂正されてゐるてふことハ、印刷…
きのふの人魚の嘆きさんのコメントを見てたら、真船の正体の問題とは別の問題として、いろいろオモシロい考えがうかんできた。 やっぱり一人ぢゃなく二人でかけあいをすると考えが広がるっちo(^o^o) いやー、人魚さんがこなかったら、こがいなオモシロな気…
このまへ箱根に遊んだ際、わちきがソンケーするある人に「むかし、読んだよ」と教わって――にしてもよく憶えてるの――「ピナス」なる出版社PR誌を読んでみる。わちき全然しらんかったが、こりは西洋書誌学に強い出版社、雄松堂書店のPR誌。いやあ、ぜんぜん知…
内田鉄洲こと与座弘晴の話はいちどしたっけか。 ヨザコウセイ、意外ときちんと記述できる人ぢゃったといへやう(。・_・。)ノ こんなとこなんかも。 普通、出版物といへば単行本をいふ 新聞雑誌も勿論出版物に違ひないが、普通出版物と云へば単行本を云ふ。こ…
めづらしく奥付についての講話があるといふので潜入してみたが。。。 おもちろかった(o^∇^o)ノ わちきも及ばずながら、奥付研究の専攻文献につきテさらってみたことがあったが、http://d.hatena.ne.jp/shomotsubugyo/20101122/p5 どうやらはじめて本格的な奥…
古本者ならみんな知っている奥付の部数。いつごろから載っているのかについて諸説ある、というか説がないというのが現在の状況。 ちと見てみたら。 現代読書法 / 田中菊雄著,柁谷書院, 1942.9 第一版 第一刷 三、六〇〇部 第二刷 三、〇〇〇部 第三刷…
書架考 ; 書庫と湿気 / 川崎操著. -- 芸艸会, 1933. -- (芸艸会パンフレット ; 第2冊) こんなことが書いてある。 此の外に姉崎帝大図書館長が、米国図書館観察から土産にしたといはれます、ブックトラックは、本邦最初に輸入されたものださうでして、館長は…
なにやら中京のほうで出版法制史がさかんになりつつあるので、わちきも影響されて、こんな記事を見付けた。 「警視庁管下に於て行はれたる出版物並新聞紙納本取締実績」『出版警察報』(63) p.216-229 (1933.12) いまの文化財保護を目的とした法定納本は、…
もり・やうすけ氏から久しく以前から存在をしらされるも、見たのはさきほど。 コピーを入手したが、まだセットだがネットで売っているとて、注文してみた。はっきりいってこの雑誌は色刷りですごい。 また、奥付研究としても、ほぼ唯一の雑誌特集であろうし…
管見のかぎり、他の奥付研究文献について言及しているものはほとんどないのは残念。孤立してやっとる感じ。奥付を集めて、過去の法令を見れば足りると考えられているのだろうか? 日本出版百年史年表 / 日本書籍出版協会. -- 日本書籍出版協会, 1968 ※事項(…
『出版年鑑』改め『書籍年鑑(昭和17年版)』にオモシロいことが書いてある。p.926) 「日本児童絵本研究会」という出文協の関連団体らしいものが出した内部メモの類か。 「コドモ絵本の副題廃止其他に就いて」(昭和十六年五月) 内容は、副題をつけると、…
こんな文献を読んだ。 ・太田真舟「戦前の納本・検閲:内務省の発禁本について」『日本古書通信』40(10) [1975.10] p.5-7 この昭和50年頃、ちょうどLCから内務省発禁本コレクションが国会に返還されたので、それにあわせて書かれた記事だとある。 中身は内務…
ネットにあった奥付研究で重要なものをメモ。 文学史研究の一環として書誌学的アプローチをした人が、奥付に記載されている日付について論じている。著者は、巌谷小波(いわや・さざなみ)の『日本昔噺』シリーズの研究をしているんだけど、先行研究で記述さ…
なんでもいちおうチェックすべきは、それまでに誰か論じてないかということ。 いちばん安易なのは、雑索を論題で引いて見ること。それでめぼしい文献にあたる。 奥付についてもきっと誰かがどこかで「研究」しとるんではないかと。そんで、ちと見てみた。古…
デイリースムースさんところで言及されてた記事を遅ればせながら見てみる。 高梨章「戦時の本の奥付を見る」『日本古書通信』(933)(2007.4)p.24-26 著者はつぎの4つに就いて論じている。 定価表示の上にある○に停の記号「マルテイ」 「発行承認番号」 …