書物蔵

古本オモシロガリズム

2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧

古書目に

日本全國新聞雜誌大全 / 野上虎次郎編. -- 東京 : 都屋商店 , 1894.8. -- 2, 78, 16p ; 23cm. -- 明治貮十七年八月調査 ; 巻末の16pは広告. -- (BB13623040) ; http://ci.nii.ac.jp/ncid/BB13623040 なれどこれ復刻が出ていたり 新聞史資料集成.. ゆまに書房…

戸坂潤の帝都日日論

さすが戸坂潤(゚∀゚ )アヒャ 私は『東朝』『東日』『読売』『都』の四大新聞を取っている。他に一般新聞では『帝都日日』を見る。この最後の〔帝都日日〕新聞は新聞紙批評欄があるので、ジャーナリズムに就いての時事問題が判り、(これは普通の新聞には載せない…

ツイッター

書物蔵 ‏@shomotsubugyo「植民地の図書館事業に対して、日本の植民地経営総体に対して、肯定的な評価をする人たちが少なくない。」うーん(。´・ω・)? そんな人をるのかいな?『満鉄図書館史』書いた村上美代治さんのこと??? / “植民地の図書館事業を再考す……

けふは取材の日

取材は3回目かつ二人目。はてさて。 それはさうと、オムニバス中にて次の本を読みだす。ってか、ある種の作り本っぽい造り。雑学論研究の一環で先週末、五反田の均一でだったか、つぎの本を200円で拾った(´・ω・)ノ 百々由紀男 著. メシが食える雑文業入門…

歌田明弘「セルフパブリッシングは増えるのか?」

歌田明弘「セルフパブリッシングは増えるのか?」が先物買い的記事で示唆的。 歌田 明弘. Digital Publishing(NO.160)セルフパブリッシングは増えるのか?. 出版ニュース.. (2414):2016.6.上旬. 30-31 ISSN 0386-2003 Z21-164 米出版者協会のデータでは米国出…

はぁバからし――図書館等に許された「資料保存のための複製」

〔文化審議会著作権分科会法制・基本問題小委員会の〕一昨年度の審議において、三一条一項二号に関して、(略)絶版等により一般に入手困難な所蔵資料についても、損傷等が始まる前の良好な状態で記録を後世に継承するために複製することは、図書館等に許さ…

井上真琴「本書は〜日本の〜読者に失望と焦燥をもたらす書物」

井上真琴氏が次の本を図書新聞で書評していた。 ジョン・ポールフリー 著 ; 雪野あき 訳. ネット時代の図書館戦略. 原書房, 2016.1. 285p ; ISBN 978-4-562-05284-4 : ネット時代の図書館戦略作者: ジョンポールフリー,John Palfrey,雪野あき出版社/メーカー…

目録形態論

反町「タツミヤさんと私」『和本』(11)p.1-(1987.5)より 〔昭和2年以降〕当時、東京の古書肆の目録は、タテ判の長大型(タイプ)、内容も学者向きの硬い本、つまり重厚型のが多く、大阪では横小本の短小型、内容は江戸軟文学を主とした、いわば軽薄型の…

曽根先生の思い出

19日朝に曽根先生が亡くなったと聞いたのは昨日のこと…(´・ω・`) わちきがひっちゃきになって古書展初日に通ってゐた頃、そうあれは、日本が東日本大震災に巻き込まれるまへの平和な時代の最後の頃ぢゃった曽根先生にお会いしたのは。 Sent: Friday, January…

高浜二郎のトキン

『鍍金』てふ雑誌に書物論ありと、K氏におそはる。 鍍金.. 鍍金研究所, [19--]-1966. 冊 ;

memo

書評記事 紀田順一郎「ライブラリアンらしい独創的かつ綿密な仕事/戦時下の検閲がいかに過酷なものであったか:小林昌樹編集・解説『雑誌新聞発行部数事典』を読む」『図書新聞』(3055)p.1(2012.3.24) 藤元直樹「雑感―小林昌樹編『雑誌新聞発行部数事典…

きのふの話

フランス書物の歴史学史は、ちくま学芸の書物の秩序、解説がよい。 数勘定、日本でもはじまったところ。 よく考えたら、橋口こうのすけ 「事実をして語らしめる」なんてヤツは信用するな、とヴェーバー君が言っていたらすぃ 価値自由を、没価値性と訳すのは…

不良記事の明示は、1919年1月から

以前から、内務省図書課、あるいは警察がどうやって出版者に発禁命令を伝えてゐたのか疑問ぢゃった。 以前、大正10年に使われた新聞発禁の命令書と、大正の年号のはいった単行本発禁の命令書を紹介したことがあるが、これがいったいいつから、というのはわか…

2017.10.26追記

こんな本が日本の古本屋に出ていた(ちと値段が折り合わず)。 読書及図書館 児童文集 / 永野 善三郎 編、満鉄図書館業務研究会、昭11、341p、B6 文生書院 ¥48,600 永野善三郎という人は大連図書館にゐたらしいが、戦後、内地に引き揚げてきて、昭和23年8月…

友人が朝倉治彦を…:度日閑言(タクジツカンゲン)を近世と近代の接着剤に

昼飯を喰ってうつらとしてゐたら友人がこんなものを持ってきた。 朝倉治彦「森先生と随筆と」『森銑三著作集 月報』(11)p.2-4(1989.8) 読むと、このまへオドロイタことと同趣旨のことがさらっと末尾に書いてある。 『度日閑言』は、国立国会図書館に著者…

まるっきり意味のない議論

ある会社で、椅子の管理をしている。 椅子が10あり、そのうち3つのラベルの色は青、3つは赤、残り4つはラベルがない。 じつは椅子の管理については会社連合で取り決めがあり、各会社の都合のいいように管理してくれればよい、ということになっているの…

岐阜市立図書館も最初は私立公共図書館ぢゃったΣ(゚◇゚;) 

オタどんが削除処分本『邪淫戒』について調べとったので、著者をさがすべく、昭和前期にでてゐた『仏教年鑑』巻末の人名鑑を見ていたのぢゃが、探しとる人物は出てこなかったに、オモシロな図書館人を発見すてすまったo(゚ー゚*o)(ノ*゚ー゚)ノ いまググると、なんと…

数奇な運命をたどりたる『邪淫戒』:エロか聖典か

浜の真砂は尽きるとも世にエロの種は尽きまじ とかや。 さてここに、本人的にはきはめてマジメに漢訳仏典を国訳・和訳しやうとした経験なる仏教者がをった。名を、キタガワ・チシヤウといふ。 大正末年、こんな翻訳本を出したのぢゃ。 邪淫戒 : 新譯小乘四分…

ハツキン処分と削除処分を分けるポイントはナーニ?( ^ - ^ )

オタどんよりのご下問に奉答す jyunku 2016/06/07 21:22 削除処分も発禁のうちと思ってしまっていたが、発売頒布禁止と削除処分は別か。しかし、実際どう違うのかなあ。どちらも、問題の箇所を削れば、新たに発行できるのは同じような。 今回の事例であきら…

出版警察例規集(昭和四年三月刊)の重要性

1980年代半ばに、不二出版によって、主に左翼史研究の文脈から内務省の出版警察がらみの部内印刷物(それこそ秘密出版)が復刻されたのぢゃったが… 出版警察関係資料集成 / 内務省警保局編. -- 第1巻 ; 第2巻 ; 第3巻 ; 第4巻 ; 第5巻 ; 第6巻 ; 第7巻 ; 第8…

雑誌研究論

きのふはオタどん指令などにて忙しく、立て続けに読んだ雑誌研究論文の議論は最後に。 んで(=゚ω゚=) 柴野論文は、規模の話が抜けとるなぁと示唆された。 大尾論文は、規模もさりながら、公開性の問題があるなとわちき。森さんは概念装置たる「領有」を、読者…

出版統計と、取締り実態と、現場のマニュアルと、大審院の判例

しばらくまへのツイートで、

山本華月「趣味誌の世界」

このまへ所沢で森さんとつらつら古本を眺めるに、『日曜研究家』の揃いがあって、それを見ると、なんと〈趣味誌〉の歴史について連載が載ってゐるぢゃあありませんかΣ(゚◇゚;) 山本華月「趣味誌の世界:今語られる、知られざるメディア(1)-」『日曜研究家』…

キミねぇ〜 かういった心づもりで雑誌を出すんだったら、

柴野先生の論文を読んでたら、オモシロな記述を見つけた。同志社で戦後、ドイツ流新聞学を展開した和田洋一の回想。 和田洋一「「世界文化」同人の体験--ねずまさしの回想にふれて」『思想』(633)p428〜437(1977年03月) 創刊号が刷りあがったあと、編集…

柴野京子「集団的機構としての雑誌」を読了

柴野京子「集団的機構としての雑誌」『文化社会学の条件』日本図書センター 2014/10 p111-145 これに、例の雑誌興亡史観、カタログ的総花をまぬかれた数少ない次の雑誌研究書の評価が書かれてゐる。 清水哲男 著. 現代雑誌論. 三一書房, 1973. 205p → 吉見俊…

コピーしてみやうかな

大尾侑子「「反-教養主義」としての好事家―昭和初期の会員制特殊風俗雑誌『変態・資料』の分析を通じて―」『ソシオロゴス』(38)2014年10月Z6-1481

びっくり:(;゙゚'ω゚'): 日本で新聞雑誌の先祖は随筆だったヾ( ゜д゜)ノ゛ハァァァァァ・・・・・・・!

新聞雑誌は幕末明治になってはじめて日本に行はれた、って誰でも知ってるよねぇ(´・ω・)ノ ではそのまへは? そりゃー、瓦版よ、読売りよ ってなわけで… フツー誰でもさう思ふよねぇ… ところがである。 ネット上には全く書誌および情報のない次の文献を読む…

「原課」(げんか)という用語および概念

「原課」(げんか)という言葉。 ウィキペには立項されていないが、「官房」の対概念としてでてくる。 なお、官房を除く各局、各部の建制順上の筆頭にある課(筆頭課)は、各局における人事・文書・会計等の総括管理を掌っており、各局における官房の機能を…

『変態・資料』は、意外とマジなんぢゃないかなぁ

次の文献を読了。 大尾侑子「「反-教養主義」としての好事家―昭和初期の会員制特殊風俗雑誌『変態・資料』の分析を通じて―」『ソシオロゴス』(38)2014年10月Z6-1481 エログロナンセンスの旗を振った梅原北明や斎藤昌三らを、下品なものをコレクションしたう…